「新米姉妹のふたりごはん」1~3巻の感想


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新米姉妹のふたりごはん (1) (電撃コミックスNEXT)

柊ゆたか KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2015-12-18
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by ヨメレバ

 ……いいよ。
 この作品、いいですよ!

「新米姉妹のふたりごはん」は両親が再婚して突然姉妹となったサチ(どちらかと言えば主人公)とあやり(料理がとっても上手)が、料理を通じて仲良くなっていくお話です。
 仲良くなった後は、普通に楽しく二人で料理をしていく日常が描かれています。

 なんと言っても、一番の魅力は特別な料理の数々です。
 第一話の生ハムの原木からして、男心には非常にロマンをくすぐられますね。普段の食事のレパートリーにはないとは言え、登場する料理の全てがネット通販などで材料を買おうと思えば買えるものなのも好奇心をくすぐられました。これ読んだ後、絶対「生ハム 原木」で検索する人多いでしょ……。

 そして実はこの作品、百合マンガについて語る対談(どこで読んだかどうしても思い出せないけど)にて、百合マンガとはちょっと違うかもしれないけど……という枠で紹介されていたこともあります。
 それくらい女の子同士の心のふれあいが美しい。
 私は百合マンガとかを狙って読みたいと思うような性格ではありませんが、このマンガに登場する女の子達が料理を通じて盛り上がっている様は素直に良いものだと思いました。

 各話に謎の料理マンガ研究家という肩書きを持つ杉村啓さんのコラムが載っているのですが、これも結構楽しみにしていたりします。



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1巻の感想

 
 1巻に収録されているのは
「生ハムサンド」
「たまごふわふわ」
「ネギソーセージ」
「夜食にスープ」
「ラクレット」

 の5話です。

 特に始まりの生ハムのお話は読んでいてすごくワクワクするような内容でした。
 姉妹になった二人が料理を通じて親しくなっていく様も、今振り返ると感慨深いものです。
 ……でも個人的にはやっぱり生ハムの魅力が一番グッときます。あやりが目を輝かせて、生ハムの原木に刃物を走らせるところがとっても気持ちいいんですよね。その切り取られた生ハムの描写もツヤッツヤできれいでした。

 たまごふわふわは、家でも結構簡単に(白だしとか使えば更に楽に)作れそうな感じに見えましたね。……そんなに卵は好きではないため、作ろうとは思いませんでしたけど。
 しかしエッグカッターの登場も、ガジェット好きの男の子にはたまらないのではないでしょうか。……もう私は男の子っていう歳でもありませんけど。
 
 ネギソーセージは作ってみたい! と思うものの、肉を詰めるための道具だったりたこ糸も揃えなきゃいけない点で気後れしてしまいますね。
 マンガで見ているだけでも十分楽しい。
 サチが喜んで作っている様子を見ると、その楽しさがより鮮明に想像できてワクワクしました。あれは絶対楽しいです。そして腸ではなくネギに詰めるソーセージというのは、イメージは難しいですがおいしそうでしたね。一度、試してみたいと言わざるを得ないです。

 夜食のスープは、まあ普通のスープでしたね。
 サチって頭良いんだ……っていう点が印象的なお話でした。あれだけ食べても太らないのは、頭の消費カロリーが高いってことなのかもしれませんね。勉強できない系だと思っていたのは内緒。
 鶏肉のささみについて説明する時、あやりが自分のお腹のささみ部分を押さえている姿が可愛かったです。

 そしてラクレット。
 ラクレットチーズを様々な具材にかけていただくというのは、ロマンの塊としか言えません。これも「ラクレットチーズ」で検索かけてしまうこと待ったなしですね。
 具材が出てきた時は、「チーズフォンデュとかそれ系かな?」とか思いましたが、ああやって具材にかけて食べるものなのですね。とろっとろのチーズは、想像しただけでよだれが出てきそうです。
 サチの友達の絵梨も、料理については結構知識がある模様。サチが食べるの好きだから、そっちに流れていったのかなぁとか想像してしまいますね。ラクレットチーズをおいしそうに食べる三人の姿を見て幸せになれるお話でした。

 
 1巻の内容は本当にロマンにあふれている。振り返ってそう思いました。それもこれも、世界一周旅行に出かけた新米姉妹の両親のおかげですね。完全にお金持ち。
 現状ではあやりの、サチと絡まない姿やその過去については想像するしかありませんが、料理については相当勉強してきたんでしょうね。ラインでの文章の書き方を見ている限り、友達がいないという訳ではなさそう……?

 なおこのマンガを初めて読んだのは深夜、飯テロです。

2巻の感想

新米姉妹のふたりごはん (2) (電撃コミックスNEXT)

柊ゆたか KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2016-07-26
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by ヨメレバ

 収録されているお話は、
「プリン」
「フライドポテト」
「ローストビーフ」
「たこ焼き」
「お弁当」

 の、5つです。

 プリンは良いお話でした。
 どこら辺を楽しんだかというと、その料理過程ですね。ずっと昔、小学生のころに一度だけプリンを家で作ったことはありますが、それを思い出しました。作っている様子を見ると、だいぶ簡単な感じですね。もう一度作ってみようかしら、と興味を引かれました。
 なお、プリン生地を作る時に「卵と牛乳を混ぜ合わせて、温めた牛乳を少しずつ加えながら混ぜます」とありますが、コラムページのレシピを見ている限りは「卵と砂糖を混ぜ合わせて~」というのが正しいのでしょうね。マンガページだけ見て料理する人はいないでしょうけど、一応注意しておいてください。
 
 フライドポテトは揚げ焼きって感じでしたね。私も市販の冷凍フライドポテトをあんな風に調理したりします。……ハーブとかは入れませんけどね。
 フードプロセッサーとかがあるとソース用のアボカド潰したりとかも楽にできるのかなーって、つい欲しくなっちゃいましたね(あんま本編関係ないけど)。このマンガを見ると料理ガジェットが欲しくなります。

 ローストビーフはお祝いの料理。先日ローストビーフの作り方を調べていたりしたんですが、こういう作り方もあるのかーと思わされましたね。
 あと、この回はコラムが面白かったです。
 炊飯器の保温で良い感じになるのかーとか、そういうの聞くと試したくなっちゃいますよ。

 たこ焼きで登場するガジェットはもちろんたこ焼き器。
 サチと絵梨が食べていたたこ焼きの中身に山芋が入ってるって、なかなかに珍しいものですね。それが分かる絵梨もすごい。……いや、逆にサチがすごくないだけなのか?
 この回もコラムが面白かったり。
 銀だことかの外はカリッと……というたこ焼きの作り方がなんとなく分かった気がします。

 お弁当はホントに豪華なお弁当だなぁって感じますね。サケフレークとか、市販ので済ませないのがあやりのすごいところです。
 自分がお弁当を作らなきゃいけないのは来週の話だっていうのに、意気込んで即日サチのためにお弁当を作りたいと言うあやりも可愛らしいですね。
 2巻最後のショートマンガでの絵梨のお弁当もおいしそうです。新しい姉妹のことだけでなく、昔なじみへのフォロー(そんな意識はないでしょうけど)も忘れないサチの姿に感心しました。あの時の絵梨のすごく嬉しそうな顔と言ったらないですよね。

 
 2巻もおいしそうな料理がいっぱい出てきて楽しかったです。繊細な絵で、料理のおいしさがググッと伝わってきますね。

3巻の感想

新米姉妹のふたりごはん3 (電撃コミックスNEXT)

柊 ゆたか KADOKAWA 2017-02-27
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by ヨメレバ

 第3巻には
「クレームブリュレ」
「マカロン」
「鹿肉のロティ」
「生春巻き」
「アイスクリーム」
「ローストチキン」

 の6話が収録されています。
 初の6話収録ですね。今回もいろいろな料理、そして料理器具などが登場して面白かったです。

 クレームブリュレではいきなり新ガジェットのガスバーナーが登場しました。いきなりですが、ワクワクしますね。
 今回はそれだけじゃなくて、サチとあやりの二人で料理器具を買いに行くという冒頭から始まるため、いろいろな道具が見られました。あやりが父親について口にしかけたのを見て「あやりが自分のことを話すのってめずらしいな」(P9)と考えるサチが、ホームシフターをかふかふやっているのが何となく可愛らしくてお気に入りのシーンです。

 ガスバーナーというと真っ先に思いつくのは寿司屋での炙りサーモンとかそんな辺りですが、今回作るのはもちろんタイトルにもあるクレームブリュレです。今までクリームブリュレだと思っていたから、意識していないとクレームブリュレって入力するときに誤入力してしまいそうになります……。
 クレームブリュレは焦がしたクリームっていう意味のフランス語で、フランス語読みではクリームではなくクレームになることが語源のようです。

 このお話では二巻でサチが身に着けたプリン作りが活きてくるので、サチの成長を実感できて面白かったです。
 そこからのガスバーナーを使った工程も見ていて興味がわいてきますね。
 ……そしてあやりの部屋にはまだまだお父さんとの思い出が詰まった調理器具が眠っているようでした。いつかはあの調理器具の数々が使われる様子も見てみたいですね。……コラムページの2コマ漫画では、チーズを下す道具ばかりが紹介されていましたが。

 
 マカロンはなかなかに家で作ろうとは思わないお菓子ですよね。
 それでも絵梨のために難しいお菓子作りもいとわないサチの行動力には惚れ惚れします。そういうところが本当に素敵な女の子ですね。
 お菓子作りにはお約束のメレンゲ作りだったり、その泡を潰すとか潰さないとか、なんかその辺のめんどくさい(素人だけで挑戦すると成功してるのかどうかもよく分からない)部分も楽しそうでした。そして、もしかしたらハンドミキサーが登場したのは初めてなのでは? たまごふわふわの時は泡だて器で卵白を泡立てていましたからね。……あの時は3コマでしたが、実際は泡だて器でツノが立つまで泡立てるのって結構時間かかるんですよね。
 しかしタコ型マカロンは間違ってできたものでしたが、ちょうどよくセットで間違えててよかったですよね。あれ、1つだけ失敗していたら余計に不格好だったでしょう。
 絵梨はもちろんですが、あやりもサチからマカロンをもらえて嬉しそうでなによりです。

 鹿肉のロディの回では、あやりのおばさんが初登場です。
 猟師をやっている方ということで、最近はやりのジビエ料理が紹介されましたね。というか、最近本当にいろんなところでジビエっていう言葉を聞きます。流行っているようですが、実際どれくらいの人が野生系の動物の肉を食べたことがあるんでしょうね。たぶん実際に食べるまで興味がわいた人はそんなにいないと思う。
 今回料理することになった鹿肉は、赤みが多くて綺麗ですよね。肉だよ、これが肉なんだよ! って感じで、私も一度食べてみたいです。
 ロティとは、ロースト(蒸し焼き)した肉のことだそうです。ローストビーフと違って菌の感染が怖いため中まで温度が高くなるように気を付けたりと、こちらは自分で作るのは難しそうですけどね。
 ……しかし、みのりさんもガサツそうですがいい人でよかったです。いい人……なのは登場時からわかりますが、料理にちゃんと興味のある人で良かった、というべきでしょうか。一瞬でご飯を平らげてしまう様子などから「食べられさえすればいい」などと考えているキャラなのかもしれないと、私もあやりと同じように不安に思ってしまいましたが、彼女もあやりの料理を楽しみにしている一人だというのがわかって安心しました。
 
 生春巻きは、実は食べたことなくてそもそもどんな料理なのか想像もつかなかったんですよね。でも、揚げてない春巻きっていう情報とか、二人が感想として挙げたむちむちな触感とかから、おいしそうな感じが伝わってきますね。揚げてないから中身がシャキシャキっていうのも、外の皮とのギャップが楽しめて良さそうです。逆に、普通の春巻きは外が固めで中身が柔らかいわけですもんね。
 生ハムを絡めたサチの創作料理もおいしそう。というか、生ハムはどう食べても絶対おいしいに決まってます!
 その後、教わったおいしい野菜の選び方を応用していろんな種類のいい野菜を仕入れてくるサチは、スープ回の時といい結構な天才気質なんだなぁと驚かされますね。プリンだって2回目は自分一人でちゃんと作れていましたし、すごい。
 
 アイスはいろいろ人によってこだわりがありますよね。
 私は夏に販売されたスイカ味の爽にハマっていた時期がありました。そんな楽しみにしていたアイスを奪われたサチの気持ちは痛いほどによくわかります。
 そんなときに出てくるのはテテテテッテテー、アイスクリームメーカー
 あやりが衝動買いしたまま使ってこなかった秘密道具が役立つときがやってきました。……というか、そういう使わない道具とかもあるんですね。あやりはいろんな料理に挑戦済みでしたから、アイスとかも平気で作ってそうでしたけど。まああやりの場合は市販の道具に頼るよりも、自分の手で作っている姿の方が似合いますけど。
 そしてメーカーだけに飽き足らずアイスをすくうアレ(31とかで店員が使ってるのを見るやつ)なども買ってしまっているのが面白いですよね。ついついサチとのアイス作りが楽しみで、買い足してしまったのではないでしょうか(コーンと一緒に直前に買い揃えたんでしょう)。
 今回はコラムも面白かったです(別にいつもがつまらないわけではないけど)。
 コタツで食べるアイスがおいしい理由が「夏のように体が冷房で冷えたり、アイスが溶けるような暑さだったりせず、体はコタツで温かく、コタツの外のアイスは溶けない温度で食べられるから」と、もっともらしく説明されていておかしかったですね。

 ローストチキンを作る過程では、サチがかなりのショックを受けているのがただただ面白かったです。たぶん丸ごと1匹の鳥って結構動物感があるし、お尻からお腹にリゾットを詰めるとかいう行為がどうにも生々しい嫌らしさがあったのでしょうね。魚の切り身と、1匹丸ごと調理の差みたいなものでしょう。(そういえばまだ魚料理は出てきてませんね……)
 
 クリスマスの最後の、綾里の発言に対するサチの一言はすごくジンと来ました。
 きっとサチも無邪気に何も考えずにそう言ったわけじゃなく、これからへの想いとかこれまでの感謝とか、いろいろ詰まっているんでしょうね。
 おまけ漫画でも、家族と過ごすクリスマスらしいクリスマスを振り返って幸せそうに息をつく姿に、一抹のさみしさと充実した幸福感を感じます。私の涙腺が弱かったら「よかったね。よかったね、サチ……」って号泣してるところでした。
 
 クリスマスの終わりのセリフからするに、4巻の冒頭はお正月からのスタートでしょうかね。
 定番のおせちが出てくるか、そこに何らかのアクセントが放り込まれるのか、楽しみなところです。次巻が待ち遠しいです……!
 それでは、このあたりで。


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