「ウォーター&ビスケットのテーマ」第一巻の感想。この先面白くなる予感がする


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この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

 発売初日に読んでからずいぶんと時間が経ってしまいましたが、感想を書き残しておきたいと思います。
 
 本書の作者は河野裕……と、川端ジュン一。
 各所で「サクラダリセットコンビが送る……」と宣伝されていますが、実際にはグループSEOつながりなのか何なのか私にはよく分からないのですが、川端ジュン一氏と河野裕さんのコンビで本書は書かれています。
 
 このコンビはbellでもタッグを組んでいたのですが、そっちを読めばあとがきで事情が分かったりするのでしょうか……?


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良かった点

ある程度しっかりしたゲーム要素と、ジョーカー的主人公

 
 この小説は現時点では、河野裕さんが書く作品にしては主人公の理想や感情について深く触れられていません。
 主人公の香屋は極度の怖がりだという特徴があり、それが物語を動かしていると言えるのですが、それは読者の感情を揺さぶるような要素とは違います。
 
 ただし、この物語のゲーム的な面白さには彼の性格が欠かせない要素になっていました。

 極度の怖がり故に、ルールもろくに把握できないゲームに挑まなければいけない状況において用心に用心を重ねて準備をする。
 その結果、彼が手にした能力がアレというのは面白い所。
 
 
 一方で架見崎における能力とゲームのルールについても、読んでいて考えさせられるようなもので面白かったです。
 特にポイント制というのは、異能力系の小説において主人公の選択などが非常に気になるところなので、今後の使い道も気になるところですね。
 
 
 そして1巻の中盤では、戦闘に役に立たない能力しか持たない身でありながら、強敵相手にハメ技を決める展開も楽しく読めました。
 また終盤のポイント管理のテクニックなんかも、主人公の性格故になりたつ展開だったかなぁと思います。
 
 感動とかそういうのはありませんでしたが、ゲーム小説としては面白く読めました。
 

話が進んでいくと面白くなりそうな予感

 
 これは主人公の能力が1巻の時点ではあまり役に立たないものだったため。
 ゲームのルールと戦っていける主人公の能力は、この物語が単なるゲームの枠組み内だけにとどまらないことを示唆しています。
 しかし現時点のポイントではまったくどうにもならないため、物語が進んでいってからどうなるのかが楽しみなところです。
 
 

微妙な点

1巻時点のスタートダッシュが遅い

 
 もちろんゲーム的な面白さはあるんですが、物語としての感動に乏しいのが少し残念。
 作者が二人いると感情面での矛盾とか気にして、現実的に不変の事実を元にしたミステリ展開しか書けないのでは……? ということを気にしたりしなかったり。

 それとメインキャラクターであるトーマの出番も少なく、主人公の願望や感情が表出するのはまだまだ先になりそうだという感じがしました。
 主人公の能力と合わせて、続き前提なのが勿体ないところですね。

 
 ま、続きは絶対に買うので(河野裕さんの作品は買い)おとなしく待ちたいと思います。

おわりに

 
 現状では河野さんの作品としては最良の嘘の最後のひと言以上にゲーム性に振り切った作品だと思います。
 一応今後、香屋たちの情動面にも触れられていきそうな感じではありますが、そこは続きを読んで判断する他なさそうです。
 頭で解決するバトルものを読みたければ、オススメしたいですね。
 
 
 ちなみにポイント制の能力やルールとかを見て、入間人間さんの強くないままニューゲーム を思い出したりしました。
 あちらは2巻で能力が出てくるのですが、ゲームっぽさが非常に私好みでしたねぇ。あっちは続編がもう望めないので、ぜひウォータ&ビスケットのテーマの続きには期待したいものです。

 それでは。
 


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