彼はきっと、ヒーローになどなりたくなかった。東京侵域3感想


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東京侵域:クローズドエデン 03.人類の敵VS人類の敵<東京侵域:クローズドエデン> (角川スニーカー文庫)<東京侵域:クローズドエデン> (角川スニーカー文庫)

 数日前に「ムシウタ」、「サイハテの救世主」などの作者である岩井恭平さんの新作、東京侵域3が発売されました。
 読み方と正式名称は「とうきょうインローデッド:クローズドエデン 03 人類の敵VS人類の敵」です。

 ちなみにムシウタは根強いファンが多く、この間ニコニコ動画で見たフライングウィッチでとある虫が登場した際にはコメントにいくつかムシウタ関連のものがあって苦笑してしまいました。ファンならわかるけど、フライングウィッチを見ている層の人にそのネタは通じるのだろうか……と。

 


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 買ってすぐに読み始めましたが、今回の表紙はともかく、カラーイラストはいつかの使い回しだったので残念です。発売月が変わったのはイラストの遅れだったのでしょうか。
 それとも、実はあとがきにて3巻の売り上げ次第でシリーズ続行が決まるとの発言があったのですが、編集者さんは3巻を最後と見ていて、これ以上イラストにお金をかけさせない売り逃げ案だったのでしょうか。
 しかし大事なのは中身です。
 今回の岩井恭平先生も、一度読み始めたら止まらない、波に乗ったような文章と魅力的な作品を描き上げてくれました。

あらすじ

 東京侵域の世界では、東京という街はまるごと人類の敵が住まう世界に置き換わってしまいました。
 主人公の蓮次とパートナーの叶方はレイダーとして、本来は侵入してはいけない東京に犯罪者として潜り込み、東京にいた人たちを飲み込んだ宿敵ハーメルンを倒すために奮闘します。
 前回のラストではやっとの思いで数百人の被害者を取り戻すことができましたが、いまだに二人の最愛の人は助かっていません。最愛の人を取り戻すため、そのためだけに二人はまたも犯罪者として東京へと潜り込むのでした。

今回のポイント

 しかし前回のラストで蓮次たちは無関係の人を救いました。今まで誰も成し遂げられなかった、被害者の救出。それは人類に新たな希望を与えると同時に、新たな戦いの火種となります。
 蓮次はただ大切な人だけを取り戻せればいいと考えてきたのに、一部では救世主と呼ばれ、そして社会的には正体がばれれば速攻とらえられてしまう大犯罪者へとなってしまいました。
 
 彼は大勢の人を助けたかったわけではありません。ただ最愛の人を取り戻したかった、それだけのために命を懸けて東京へと侵入してきたのです。
 さらに言えば、東京厄襲という事態さえ起らなければ彼はもっと単純に幸せになることができました。
 でも彼は人を救ってしまった。
 意図せずともヒーローになってしまった
 今はまだ彼の最愛の人を取り戻すことはできていません。しかし今後その人を助け出したとき、彼はレイダーを辞めるのでしょうか。それとも、すべての人を助け出すまで戦い続けるのでしょうか。

 彼の答えはまだ出ていません。
 ですからぜひ、続編を読んでみたいものです。
 kindleでセールとかしたら、人気が出たりしませんかねー。いや、内容はいいものだから手に取ってもらえれば引き込まれると思うんですけどねぇ。
 そんなわけで、岩井さんのムシウタともどもおススメしておきます。


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