「ふおんコネクト!」の感想


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「ふおんコネクト!」はまんがタイムきららで連載されていた作品です。
 作者は現在「ふたりでひとりぐらし」を連載しているざらさんです。細かいネタが多い作者さんです。

 まんがタイムきららの作品ということで基本的にストーリー成分は抑えめですが、作中で少しずつ時間は流れ、最後は卒業までが描かれます。
 4巻まで読み終えた後は、ちょっとしんみりしてしまいました。


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概要

 きらら作品にありがちな、女の子達が学校で楽しくやっている様子を描いた漫画です。
 ……と、言葉にするとそうなるのですが、ネタが多方面に及んでいたり、数々の漫画やアニメのことを知っていなければ伝わらないようなものが多いため、きらら系の中でもトップクラスに濃い作品になっています。
 個人的には「〆切りごはん」よりも更に数倍は濃厚なイメージ。

 
 主要人物はだいたい4人。
 一人は漫画のタイトルにもなっている境 譜音(さかい ふおん)。
 タイトルに名前が入っているからといって別にこの子が主人公というわけでもなく、むしろ所々で登場するトラブルメーカー的な立ち位置にいます。
 個人的にそこまで愛着のあるキャラではないためそういう感想になるのかもしれませんが。

 
 個人的に主人公的な立ち位置にあると思えるのが、三日科 交流(みかしな あける)。とっても読みづらい名前で、けっこう読み慣れるのに苦労しました。
 株などの資産運営に対して異常な才能を持ち合わせ、いろんな起業の大株主、そして莫大な財産を持つ高校生です。まあ、それ以外の能力も高い、作中きっての完璧超人なんですが……。
 彼女のクールな立ち振る舞い、冷静なツッコミなどが、この作品の大きな魅力だと感じました。

 三日科 通果(みかしな みちか)、いたって平凡な少女で、(戸籍上は)姉の交流を深く慕っています。
 常識人だからツッコミもこなしますが、交流ほど頭が良くないため、たまに天然のボケをかましてしまうことも……。
 正直、譜音や交流とは学年が違うため出番自体は少なくなりがちですが、「ふおんコネクト!」には欠かせない一員だと断言できます。妹は正義。

 英 夕(はなぶさ ゆう)。
 4巻のキャラ紹介ではふおんとあけるが主人公という風に書かれていたのですが、個人的にはこの夕に一番作者の愛着を感じます。交流や譜音のクラスの先生であり、それでいて見た目は小学生並、さらには重度のオタクという設定盛り盛りのキャラクターです。
 さらに血は通っていませんが三日科家の長女として、妹に甘えたり助けてもらったり、しかし時には大人らしいところみせたりといろんな場面に渡って活躍する、非常に魅力的なキャラクターだと言えるでしょう。
 基本は譜音と同じトラブルメーカーで、いつも交流を困らせたりするのが物語の基本の流れだったりします。

 
 

感想

 冒頭でも述べたように、この漫画は非常に濃い作品です。
 これはざらさんという作者の作品に共通する特徴で、密度的にも、内容的にも、少ないページ数の中に多くの楽しめる点が盛り込まれています。
 実は中には分かりづらいネタなんかも多くて、実は私もまだ全部のネタについては理解できていなかったりします。なんかこう、クイズブック的な楽しみ方もできるというお得な本です。……えらく強引な褒め方だとは思いますが。
 しかし実際、初めて読んだときに分からなかったネタが、しばらくして再読したときにわかる快感というのはまさになぞなぞを解いたときのそれに近いものがあります。

 きらら系列の作品といえば「ご注文はうさぎですか?」や「きんいろモザイク」などの緩くて可愛い作品が人気だったりしますが、この作品のようにネタをふんだんに仕込んで待ち構えているような作品も存在するので、前者のような作品が合わない人でも読んでみてもらいたいシリーズですね。
 というかざらさんの作品全般を読んでみてもらいたい。

 
 この作品には豊富なネタが存在しますが、そのネタを語るキャラクター達にも魅力はいっぱいです。
 頭の切れる交流は、最初はギャルゲーの鈍感主人公もあきれるほどにクラスメイトからの好意に鈍感でしたが、次第にその性格は変わらないながらも、友達と一緒にいたいという想いを行動に出すように変わります。
 夕ちゃん先生はやっぱり最後の最後まで子供っぽいのですが、生徒の卒業という節目を迎えるに当たって少し大人に見えたり、先生らしい部分が見えてきたりします。
 
 それぞれに魅力のある登場人物達が交わり合うことで、その魅力は変わらないままに、心の持ちようを変化されていく姿は非常に感慨深いものがありました。
 特に交流は、実母との不仲という問題も抱えていてかなり捻くれた生き方をしていますが、そんな交流が少しずつ心の殻を破っていく様子にはぐっと来ましたね。……これが、萌え? ううん、違うような。

 しかしホント、ざらさんの作品は読んでみなきゃその魅力は伝わってこない部分もありますし、無印きららの「ふたりでひとりぐらし」を読んだときの感触が良かったらおすすめですよ。


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