「だからお兄ちゃんと呼ぶなって! 桐山なると」の感想


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 最近流行り(?)の妹をテーマにした作品ですが、主人公がいきなり記憶喪失という設定に引かれて購入を決めました。
 妹は重度のブラコンで、記憶を失った主人公は一般常識しか持ち合わせていないためそれにかなりの抵抗感を持ちます。しかしどうやら記憶を失う前の自分は、妹以上のシスコンだったようで……? というあらすじです。

 では実際に読んでみようとすると、あらすじからは伝わってこない、どこかしら不気味な雰囲気が感じられるのが本作の魅力でした。

 


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 あらすじから読み取れない不気味さがあるという事実。これはネタバレでも何でもありません。だって本を開けたその最初の本文一行目が始まる前からその微妙に不穏な空気が漂っているんですもの。
 この物語はそこそこ細かく章分けされていて第八章まであるのですが、章と章との合間には挿し話のように、記憶を失う前の主人公の日記と思わしきものがつづられています。
 第一章の前、つまり本文が始まる前からその日記は始まるのですが、その内容がどうにもおかしい。普通じゃない。
 いや、重度のシスコンっていうことも十分普通じゃありませんが、それだけでは説明が付かないくらいに大きな謎が最初からぶち込まれていました。

 とはいえ、基本的にこの巻はブラコンの妹と記憶を失った主人公がどうにか向き合っていくという点に焦点を合わせているので、その謎がそこまで強く突っつかれることはありませんでした。
 だから現時点では普通の記憶喪失ものだったなぁ。という感想を抱きます。

 ただ、妹と向き合った後のエピローグで爆弾が投入され、第二巻が非常に待ち遠しい引きとなっていました。
 重度のシスコンだと思われた主人公、そしてその記憶喪失の真実とは……? というように、まだまだ謎は残りまくりなのでちゃんと二巻が出てもらいたいものです。
 
 でもそれよりもあとがきのインパクトが強すぎて困る……。むしろ本編よりも印象的で、爆発力のあるオチには敬服しますが、むしろ本編こそその調子でやってくれよ……とも感じてしまう分、なんだかもったいなく感じてしまいました。
 まあ、あとがき含めてそこそこ面白い作品でした。でもこれをきちんと面白い作品と呼ぶのは、やっぱり二巻が出てからじゃないと決められないように思えました。


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