ピクミンと言えば、任天堂のゲームの中でも珍しくグラフィックに重きを置いた作品ですね。あと、中古で全然値下がりしないのも特徴の一つであるゲームです。
現在は3まで出ているこのシリーズですが、私は子供の頃に2をやって、でも怖くて売っぱらって、そして長い年月の末に買い戻して楽しく遊んだり、3もけっこう楽しく遊んだ思い出があります。
そしてようやくのこと、そのシリーズの原点である初代ピクミンをプレイしてみました。
システム
ピクミン100匹の快適な操作
ピクミンというゲームは、最大100匹のピクミンをいかに効率的に働かせるか、ということが一番魅力的なゲームでしょう。
ピクミン100匹の内、20匹は橋を作り、50匹に宇宙船のパーツ(これを集めることが目的)を運ばせ、残りの30匹で探索を進める。……なんていうプレイが何の気なしに行えるのが面白いところです。
元々がゲームキューブのソフトだったからこんな見方をしてしまうのかもしれませんが、100匹のピクミンがばらばらの行動を取って何の遅延も発生しない、しかもそのピクミン一匹一匹が64のマリオ以上のポリゴン数で構成されているというから驚きです。
この点はシリーズの最大の特徴でありますが、それが初代のピクミンの段階ですでに完成されていたのが今プレイして改めてわかりました。
3種類のピクミンの使い分け
登場するピクミンは赤、青、黄の三色です。
赤ピクミンは火に強く、青ピクミンはおぼれない。というのは色からも分かりますが、黄ピクミンが電気に強いという性質はピクミン2から登場するもので、この段階の黄ピクミンは体重が軽いので高く投げることができ、ステージ攻略に欠かせない爆弾岩というアイテムを持てるという特徴があります。
ピクミン2以降は扱えるピクミンが5種類に増えるのですが、この三色のピクミンはどのシリーズでも登場するレギュラーメンバーです。おそらくピクミン4が出ても、5が出てもずっとこの三色は登場し続けることでしょう。
なお赤ピクミンは攻撃力も強く頼りになるのですが、中盤以降のステージでは水辺が多くなんだかんだ青ピクミンを使うことが多かった印象はあります。
まあ、ピクミンの色を変えられるポンガシグサという花も登場するため、臨機応変に使い分けていきましょう。ということで。
感想
楽しい楽しい効率ゲー
最初に述べたように、ピクミンは最大100匹を如何に効率的に働かせるかというゲーム性の大きな魅力の一つです。他にもピクミンがかわいいとか、グラフィックがすごく綺麗だったりとか、2ではダンジョンの探検や豊富かつユニークに語られる設定の数々、3ではさらに美麗な世界や巨大なボスという魅力もありますが、シリーズ通してゲームとしての一番の魅力はそこでしょう。
マップを見て回収しなければいけないパーツの場所を確認し、敵を倒したり謎を解いたりと大忙しです。
それを常に100匹のピクミンを連れて行動していたら、謎解きで時間がかかってしまった時などは他のことに使う時間が大きくロスされ、最終的にバッドエンドを迎えてしまうかもしれません。
「今日はこれとこれを回収したいから、30匹くらいこっちに回して、後のメンバーで戦いながら進んでいこう」なんて考えながらプレイしていくのはとても楽しいです。
こんな風に効率を重視していくのは、普段から仕事の連続で疲れ切っている人にはもう飽き飽きするようなことに思えるかもしれませんが、このピクミンというゲームはむしろ休みの日の計画を思い描くような面白さがあります。
「明日は朝9時にゆっくり起床して、軽めの朝食を食べて、昼にはゲオでちょっと商品を眺めた後に近くのハンバーガー屋さんにでも行こうかな」
なんて、考えてる内は楽しいじゃないですか。実際起きたのが11時くらいだったりして「もう家でごろごろするか……」とかなりますけど。けど!
もしくは夏休みの宿題。当初の計画で「まあ、この週にこれだけやってれば最後の3日間はゆるーく過ごせるでしょ」とか考えてる内はちゃんとできている感覚で、満足感もちょっとあるじゃないですか。どうせ最後の3日間が一番キツくなるんですけど。けど!
けど、ピクミンはその計画をちゃんと実行できるのがとても爽快です。
働くのは自分じゃなくてピクミンですしね-。ふふふ。
2,3と比べると物足りないか
一番思ったのが、コレ。特に2と比べたときに、どうにも物足りなく感じてしまう自分がいます。
特にボスが少ないのは残念なところではあります。
2はタイムリミットが存在せず、豊富なダンジョンを攻略していくことが楽しいゲームなのですが、そのダンジョン内では数多くのボス敵と戦うことができるんですよね。そしてその中には初代ピクミンで登場したボスも登場しますし、さらにその色違い、性質違いも出てきます。
3も2と比べて、単純なボリュームでは少ないと思うんです。1周するだけのプレイ時間なら。
1と3には何周もしてタイムを縮めるタイムアタックという楽しさがあるにせよ、私のように基本1周しかしないプレイヤーにとっては新しいボスだったり、初めてみる場所だったりという新鮮な驚きが、どれだけ詰め込まれているか。というのがボリューム感や楽しさを感じる大きな要因だと思うのですね。
ちなみに3は1,2よりも巨大なボスが登場したり、ピクミンの種類が違うことなどで十分目新しさがありました。
2も3も、初代ピクミンを異なる形で進化させたものと言えるでしょう。
2では探検の面白さが、3では効率的なプレイを求めるゲーム性が、それぞれ進化して表現されていると思います。
だからこそ、その両方をプレイしてから初代をプレイすると多少物足りないのです……。逆に、初代をプレイしてから2,3と遊んでいくのはその進化の様子が分かって面白いと思うのですがね。
……うん。つまり、私が言いたいのはそういうことです。
ピクミンをまだプレイしたことがない人なら、初代を遊んでから2,3をプレイしていくのが良いかもしれませんよ。ということなのです。
個人的に最近思い当たった結論というか、主義というかなのですが……、私は最新ゲームが好きです。最新ゲームの方が色々綺麗だったり、扱いやすかったりで楽しいと思えるんです。
でも同時にシリーズものは全部遊んでみたい……とも思うのです。というか、シリーズものを語るなら全部遊んでからにしろやー的な風潮はあるので、なんとなく気は進まないながらも昔のものを遊んでみようかなぁ? なんて感じに思ったりするのですが、ちょっと遊んだだけで「もういいか……」なんて気分になるので、あまりレトロゲームは得意ではないようです。
そんな性格なので最近は個人的に、「シリーズものは最新作だけ遊んだっていいよね」という考え方に寄りつつあります。
ですからおすすめとしては初代を遊んでから2,3と遊ぶのもいいですが、2と3だけ遊ぶのも十分魅力的だと思います。どれを遊んでも、初代ピクミンの楽しみは受け継がれていますから。
というわけで、初代ピクミンの感想でした。
物足りないとか言いながら、なんだかんだ面白かったですよ。
追記
30日以内に宇宙船のパーツを集めきれないとバッドエンドになるというのはちょっとピクミンについて調べれば分かることなのですが、2,3を遊んできた人にはもしかしたら狙わなきゃバッドエンドは見られないかもしれません。
難易度高めと言われていたので緊張していたのですが、やはりこれも初めて遊ぶ人にとっては特に緊張感を持って遊べる難易度なのではないかと思います。
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