ついに先月の感想を書かないまま8月号が発売されてしまいました。
7月号はそうですね、三者三葉で園部さんと新キャラの先生が邂逅したり、いつも通りふたりでひとり暮らしや〆切りご飯がなんとなく面白かったりした印象ですね。あとゆゆ式が連載百話目を飾っていたりしました。
さて、8月号。表紙は三者三葉のアニメ化も終了し、ゆゆ式が飾ります。ゆゆ式が結構な割合で表紙になりますが、とりあえず今回はスペシャルアニメ制作決定というのもありますし、ちょうど良いのではないでしょうか。
まあ、アニメが制作されなくたって、こういう仕切り直しの一冊にはやっぱりゆゆ式が面に来る印象ですね。
実際の表紙の方は、夏! といった感じです。少しだけレジに持って行くのが恥ずかしく思えてしまいましたが、それは置いておいて……。
スポンサードリンク
巻頭のカラーページでは三者三葉のアニメ情報。
まだ4話と5話の情報が載っているだけなので、これが終わるまでにはまだまだ時間がかかりそうですね……。
そして荒井チェリー特集ということで多くの作品が紹介(宣伝)されています。
ワンダフルデイズの最後1,2巻を買っていないので、新装版の方が欲しく思っていたりしますが、購入するかは微妙なところですね。
みおにっし、ゆかにっし、君と僕とをつなぐものはすでに読了しておりますので、傑作集の上巻は読む必要なし、と。聖なる恵みの2巻とハッピーとれいるずは読んだことがないので下巻は気になる……と。
せいなるめぐみの主人公、めぐみは三者三葉のアニメの方にもちょびっとだけ登場していました。気になる人は読んでみても面白いかもしれません。
目次
ゆゆ式(三上小又)
今回のテーマはゴミについて。
ゴミの定義だったり、ゴミ虫についてだったりの豆知識が出てきます。
そしてなんだか難しい反応を用いたゴミ処理の仕組みをわかりやすくゆずこが例えようとすると、最終的に話が膨らみ訳の分からない方向へ。やっぱりゆずこに先生は難しいか。
それから、ゆずこの何気ない仕草に間違ってツッコミを入れてしまう唯ちゃんがちょっとかわいらしい、そして面白い。ツッコミが仕事、って位にツッコミ役を続けていますから、細かいところが思わず気になっちゃうんでしょうね。
三者三葉(荒井チェリー)
前々回に双葉、小芽と修学旅行の班が一緒になったことを報告する近藤さん。相手はもちろん西山。
未だ班が決まらない西山に葉山ちゃんと同じ班になることを薦める近藤ですが、西山は第一声でそれを断ります。けど、他に誘う当てもないというのが残念なところ。
近藤さんは双葉たちとある程度仲良くやっている反面、西山は近藤さんと離れた分だけクラスでの行動が寂しいものになっているのかもしれませんね。ただ、今後葉山ちゃんや葉子様と一緒に仲良く話している姿を想像することも難しいのですが……。
そして双葉は近藤さんたちと一緒にあだ名をつけ合おうという提案をします。
葉子様は様付けがあだ名みたいなものですが、あんまり三葉メンバーはあだ名とか使いませんよね。あるとしたら「てるりん」くらいなもんですか。
しかし近藤さんがつけるあだ名はやっぱりひどい。予想できていたけどひどいものです。だって「吸引力」ですもの。……あだ名か? そもそも。一方小芽に対しては「さめちゃん」と普通のあだ名をつけてきました。なんでしょう、この格差。
結局双葉はなんだかんだ本名で呼ばれることになったようで……。しかも名字の方。小田切と小田切双葉呼びは結構インパクトありますよね。結局あだ名とか関係ないですし。
まあ、双葉も双葉で小芽のことは結局妹としか呼ぶつもりはないようですが。
そして近藤さんのあだ名はまさかの……。普通! というか、それを聞いて久しぶりに近藤さんの名前が亜紗子っていう名前だと思い出しましたよ。
そしてそんな報告を西山にする近藤ですが、自分との落差にちょっぴり衝撃を受けています。
お山の大将タイプはやっぱりつらいですね。そして最後には西山も葉山ちゃんたちと一緒の班になりますが、なんとなく不憫な感じで、少しだけでも西山の状況が改善することを祈ってしまいます。
スロウスタート(篤見唯子)
ようやく訪れた穏やかな夏休みに、主にたまちゃんが大興奮しています。そして花名もちょっぴり興奮気味のようで、目覚ましも鳴らないような時間から目が覚めてしまったりと、夏休み特有の現象を体験中です。
いや、それでもやっぱりたまちゃんのテンションの高さは飛び向けていますけどね。
そして夏休みながら揃ったいつものメンバーで、たまちゃんおすすめの野菜の直売所に出発します。時間のある夏休みらしい、だいぶ和やかなお話となっていました。
直売所を開くおじいさんはたまちゃんとちょっとした顔見知りのようですが、そのやる気のなさが妙に笑いを誘います。うん、やる気がないのはいいことです。……とまあしかし、たまちゃんがあきれてしまうくらいのやる気のなさはさすがに行き過ぎですけどね。
サクランボッチ(悠里なゆた)
ぼっちが集まればぼっちじゃなくなる。
とはいえまだまだ仲間内以外では上手く話せない(小雪は仲間内でも上手く話せない)みんなですが、生徒会での人付き合いがある八乙女さんはちょっとそれを気にしているみたいです。……まあ、誰も助けにはなれないんですけど。
そして体育の時間、桜は八乙女さんと自分との体の「ある部分」の違いに頭を悩ませます。
他のみんなは大きくて、でも自分は小さい。まあ、スレンダーですから、スレンダー。ハゲに対するオールヘッドのようなものと言われれば、本人的にはやっぱり悩みは尽きないでしょうけど。
だから(数少ない)知り合いの中で、同じく鎖骨と鳩尾の中間に当たる部分が大きくない小雪に対してはちょっと優しくなったり。でもその様子を逆に不気味に思われてしまったり、人間関係って複雑です。
さて、そんなサクランボッチはようやく第一巻が発売。この調子でいけば2巻打ち切りではないと思いたいですが、果たしてどうなるか。
棺担ぎのクロ(きゆづきさとこ)
前回、霧に包まれた不思議な大陸にたどり着いた時点で、呪いが消えて元の姿に戻ってしまったクロとセン。
今回はその大陸に住む人からある昔話を聞き、なんとなく原因が分かったような、分からないような……。
そしてクロは先生(セン)からこの場所に残るか、それとも元の場所に帰るかの決断を迫られます。
ニジュクやサンジュを置いてここに残ることはできない、と、普段のクロなら迷いなく言うと思います。
しかし呪いの解けた彼女はニジュクやサンジュに会えなくてもいいし、魔女を探す理由(クロがかつて出会った少女、モーのこととか、元に戻る方法を探すためとか)もどうでもよくなってきていると答えました。
そして最後に、そんな風に思えるようになってきているのが怖い、と。
もうクロという存在は、彼女そのものではなく、彼女と呪いが合わさったものになっているのだと気がついた、と。
だから結局は、彼女は元の世界に戻ることを決意しました。
旅の元々の目的は呪いを解いて元の姿に戻ること、でした。
でも今回、呪いから逃れる方法を見つけたのに、クロたちはそれを受け入れることを止めました。
であれば今後元に戻るためには魔女と出会って呪いを解いてもらう他ありません。そうしてようやくニジュクサンジュと離ればなれにならないまま元の姿に戻ることができます。
でも、もしもそれが達成できなかったその時は、やはり想定していた最悪の結末がクロたちを襲うことでしょう。
この物語の結末がどこに向かうかはまだ闇の中ですが、黒か白か、どう転ぶかの予想もつかなくなってきました。
でもきっと、クロはこれからもニジュクたちを見捨てたりしないし、魔女を探すことを諦めることもないのだと、そういう決意の感じられる一話でした。
〆切りご飯(湖西晶)
ニンニクの入った餃子を食べて瀬戸さんに会うことがはばかられる、そんなゆかりですが、結局餃子の魔力にはあらがえず食べてしまいます。……というか、食べちゃダメ! ってときほど食べてしまうのがゆかり先生ですからね。
ただ、瀬戸さんの話によるとゆかり先生の作風が徐々に変わってきたとのこと。
以前は苦手だったラブラブ要素が自然になってきているそうで、逆に背徳感の描写が弱くなっている……って、それは一大事なのでは? ゆかり自身はそれを親との和解が原因だと解釈しますが、瀬戸さんは内心、ゆかり先生の長所が弱まってしまったことに不安を覚えます。
なんだかそれは、読者の私としてもちょっと不安になる要素ですが、それが火種となって大きな問題に発展しなければ良いのですが。
箱入りドロップス(津留崎優)
ついに明かされる、澄田の家。なお、男子禁制の模様。
そして更に明らかになる、澄田第二の趣味、人形セット。シルバニアファミリーなどの素材を使って更に発展させたようなセットを作り上げていました。
中学時代にクラスメイトと微妙な感じになってしまった原因だと言いますが、それでも捨てずにいたのはさすが澄田だと言いたくなります。自暴自棄になって捨ててしまったりしてもおかしくないですが、手元に残しておいたおかげで今、萌や雫と一緒に楽しく人形についてのお話ができるようになりました。
そしてそれを友達だから、とか言わずに、中学生の時ってそういう風に過剰に反応するもんだよねーと言ってのけた萌はさすがだと思いました。なんというか、私たちの関係がさも特別! というように表現するのでなく、普通に、それを当たり前に受け入れてあげられるのが友達なんだよ、というような感じに聞こえました。まあ、そこまで深い発言ではないんですけど、微妙に気になってしまった一節です。
ふたりでひとりぐらし(ざら)
今回は一人暮らしとか関係なしに(いつも一緒にいるから一人暮らし感は全くありませんが)旅行に出かけるお話です。前々から計画してあったことですが、ちょっとしたトラブルが起こったり、ただでは終わらないオチにびっくりしました。
ざらさんの作品にはメインの問題児(ふぉん、十子、みなも)の他に、発想の少し変わったキャラクター(しかくいシカクの魚とか)がいることが多いですが、今作ではそらちゃんがまさにその立ち位置にいますね。
最後の
「ゴールに到達できないならゴールを動かしちゃえばいいんです!」
という発言には、おー、と唸ってしまいましたね。
あっちこっち(異識)
七夕の話。
織り姫と彦星のお話は「働かずにいた夫婦が離ればなれにされてしまった――」みたいなお話なら聞いたことがありますが、今回のお話ではその正式なお話をいじったりしながら紹介しています。
でもあまりにいじりすぎて結局訳わかんなくなってますけどね!
神様とクインテット(おしおしお)
田舎から上京してきてもうずいぶん経ったうららですが、久しぶりに人見知り属性が発揮される模様。忘れてましたね、そんな設定。
お金がなくなってバイトを始めることになりましたが、結局上手くはいきませんでした。まさか猫カフェの店員がネコになつかれすぎると営業妨害になるだなんて、思わず落とし穴でした。
オリーブ(文月ふうろ)
前回、ツバサちゃんに魔法のことをばらしてしまったあおばですが、それを受けてちゑの魔力が暴走してしまい、めがねが割れてしまいました。
ちゑのかけているめがねは魔力強制めがね。強すぎる魔力を制御するためのめがねだそうですが、それが壊れてしまったことで辺り構わず魔法が発動してしまうことに……。
四苦八苦した上で、最後にはスズの協力(本人は自覚していないけど)もあってなんとか魔力の制御に成功しました。まあ、一回成功しただけですから、めがねの換えが届くまで、まだまだメンバーの苦労は終わらなさそうですけどね。
にーにと一緒(よばん男爵)
連続ゲストの一回目だそうですが、結構面白かったです。
絵は、髪を完全に黒でべた塗りしたときは永深ゆうさんの絵に似ていますね。私は好きな絵柄です。
キャラの表情も豊かで、絵だけでも、見ていて飽きさせないような作品になっています。
登場人物は名前のない妹とお兄さん(にーに)の二人。固有名詞が与えられないっていうのは珍しいですね。
内容はブラコンの妹を少しだけ心配したお兄さん(こっちも十分シスコン)が、妹に家事を教えたりするというもの。でも自立の大切さを伝え、家事を手伝ってくれるように言ったお兄さんに対して、妹は「にーにがそう言うなら」と了承するのはあまりにもブラコン過ぎる!
なお、妹は兄に甘やかされて育ったので家事はまるでできないようです。家の掃除を学校の掃除スタイルで始めようとしたり、食器洗いでびちょびちょになったりで大変です。ジューンブレンドでもこうはならないぞ……。
まあ、妹がかわいい作品です。連載されなかったらあれなんで、今月号は購入をお勧めします。
担当編集ボツ子さん(ひみつ)
今月もだんだんと暴かれていくボツ子さんの弱い面。
どうやら怖い話が苦手のようです。
いやしかし、冒頭に明かされる作家に夏休みはない、と言う事実。そっちの方がホラーですよ。
ヒトより私はそれが好き(あまー)
遠足がつぶれて、代わりの行事が学校で開かれることとなった、という話。
この話に登場する生徒会長さんが毒舌でびっくりするキャラでしたが、もしかしたら今後、主要な人物になりそうな予感がします。
オリエンテーションの内容は教室を巡ってクイズを解くというもの。
ここで高木さんの文字フェチがすさまじいスキルを発揮したのに驚きました。
字の乱れから答えを導き出す……って、どこの能力者ですか! まあ、現代社会では手書きの字が減ってきましたから、そこまで役に立ちそうでもありませんがね。
ランキンガール(オカモト)
最終回。
トレパク疑惑で前作が急に終了してしまったのはもうずっと前のことのようですが、ようやくオカモトさんも一作を完結させることができましたね。今回はきちんと最後まで物語が描かれきっていましたので、満足です。
いや、しかし、一位じゃなくても退学の話はなしっていうのは、ありさからすればそりゃないよって話でしょうね。でもまあ、予想通りというか、なんというか。
明日はアイドル れいかちゃん(花咲まにお)
前回イベントが成功に終わってその余韻に浸っていたれいかですが、かりんから先輩たちとのお別れを意識させられていろいろと暴走してしまいました。
でもそのテンションが終わった理由は先輩たちと絆を確かめ合ったから……とかではなく、自分以外のメンバーが家に遊びに行ったり誘ったりする間柄だという事実を知ったから、というなんとも悲しい理由でした。まあ、これからはお互いに誘うという約束をしましたけどね。
そして帰ってかれいちゃんとしての配信をするものの、れいかは初めてかれいちゃんを演じることを疲れることだと思ってしまいました。
先輩たちと、れいかとして楽しく過ごせるようになって、それが自然になって、もうかれいちゃんでいる必要はなくなってしまったんですね。ぼっちだったときはかれいちゃんとして配信することが生きがいだったのに、逆に今ではそれが重荷に……。
それで最後に次回の配信で重大発表! というメッセージを残して今月は終わってしまいましたが、もしも本当にかれいちゃんを辞めるとなったら悲しいなぁと思います。でもネットでは突然引退とかが起こりますけど、実際はこういう風にリアルでいろいろ楽しいことがあって……と思うと、なんだかやるせない感じで。
次回が気になりますが、最終回が近いんでしょうね。最後にかれいちゃんがどうなってしまうのかは、ちょっと気がかりなところです。
今月はちょっと長めに書いてしまいました。前回書かなかった分、と言われればそうですが、改めてきららには楽しく読める作品が多いのだなと気が付いたからでしょうか。
感想を書いてるうちに、いろいろ気が付くことも多くて気づいたら今まで触れてこなかった作品の感想も書いていました。
さて、次回はスロウスタートが表紙を飾ります。ここからしばらくは色々な作品が表紙を飾ることになるのでしょうか。再来月はこはる日和あたりが表紙になりそうな予感がします。
三者三葉の修学旅行編はまだ先かもしれませんが、ちょっと楽しみにしています。
それでは。