タイトル通り、一気読みしましたという話です。
一巻一巻の感想は後ほど。
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この作品はさくら荘のペットな彼女のコンビで送る新作! ということなのですが、私は前作を読んでいないのでそちらがどんな作品だったのかはまるで知りません。
ただ、本シリーズ内で所々、おそらく前作の登場人物たちであろう人物らの様子が描かれていました。
正直新規の人にとってはこのシリーズ唯一の面白くない点でしょうが、過去作を持っている人は気になる場面なんじゃないでしょうか。
このお話は主人公の咲太が個性豊かなヒロインたちと、彼女らが引き起こした思春期症候群に対処していく物語です。
思春期症候群はいわゆるドッペルゲンガーなどの都市伝説でよく聞くような現象を引き起こします。
1巻ではメインヒロインの麻衣が人から見えなくなってしまい、2巻では同じ日を繰り返し、3巻では友人のドッペルゲンガーをかくまいます。
印象としては、都市伝説に見られる面白そうな題材を一つの作品にぶっこんだような作品。
しかしそんな現象にも霞まない程に、登場人物たちのキャラクターも強烈です。
各巻、焦点を当てられるヒロインは違うのですが(あとがきで、一巻一巻違う登場人物を掘り下げると言っていた)、毎巻350ページ程かけてじっくりと一人の人物と向き合っていくスタイルは、読者の私としてもじっくり本の世界に集中できて心地よかったです。
9時間連続で、食事を取るのも諦めて読むのはどうかと思いましたけどね!
しかし何よりも印象的なのは主人公、咲太の性格でしたね。
主人公なのに平気で下ネタ(というか、セクハラ発言)連発しますから。主人公なのに。まあ、その道の第一線を走るのは物語シリーズのアララギくんかと思いますが。
ああ、いやいや、しかし作田はセクハラもしますが、それ以外の発言もいちいち遠慮やためらいがありません。時にはナイフのようにとがった発言や行動も見られます。
でもそういう主人公は嫌いじゃありません。
いつも行動の芯には、かつて妹を傷つけてしまった後悔が潜んでいて、だからこそどこまでもまっすぐでいられて。
まあ、涙がはらはら落ちてくるほどの強烈な感情が咲太にあるかと言われればそうではないのですが、毎回しっかりと事態を収拾してくれる彼には安心感があって頼もしいです。
……残りの作品はすでに注文してしまいました。
早く続きが読みたいものです。