「おにぎりスタッバー」の感想。個人的評価は☆2

おにぎりスタッバー (角川スニーカー文庫)

大澤 めぐみ KADOKAWA 2016-12-28
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by ヨメレバ

 今回は角川スニーカー文庫より発売のおにぎりスタッバーを読んでみました。
 どうやら、カクヨム(今年オープンの小説投稿サイト)ウェブ小説コンテストの拾い上げみたいなものらしいですね。〇〇賞を受賞した……とかは書いてないですし。

 購入理由は表紙とタイトルに釣られたから、でしょうか。久々にシリーズ続編でも、作者買いでもなく、発売日初日から買ってみました。

 なんかこの表紙の感じ、ガーリッシュナンバーっぽくないですかね。まあ、あんまり関係ないことですけど。

 
 読んで一発目の印象としては、全体的にふわふわしてるな……って感じでした。


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目次

文体も展開もふわふわしている

 おにぎりスタッバー。
 そんなタイトルですが、おにぎりはまったく関係ありませんでした。……いや、お弁当のメニューに一回出てきましたけど。

 この物語は、はぐれ者なベージュ系女子高生の中萱梓の語りによりイケメンな先輩との恋愛や、魔法少女の友人や、災厄の権化たるクリスマスとの戦いなんかが描かれたりする物語です。
 えー、正直要領を得ない説明ですが、読了後の私からしても「えーっと、結局何だったの?」っていうくらいなのでこれ以上は求めないでください。

 簡単に言うなら、梓の周りで起こる奇想天外な出来事とその結末をひたすら語り続けている物語でした。

 
 ただ、その梓の語りが微妙に要領を得ないもので、個人的には読みづらかったです。
 改行が少ない……と感じるのは最近ブログの文章ばかり読んでいた私の問題かもしれません。ただ1ページ改行なしっていうのはキツいのでは……?

 しかし1文がやたらと長いのは客観的に見ても明らかなはず。
「~しちゃって~しちゃって~だと思ったら~~」
 という感じで延々と続いていきそうな文章は、確かに女子高生っぽいかもしれませんけど、文章で言ったらすごく読みづらいですからね! 1文だけなのに、結局何を言いたいのか頭から読み返さなくちゃ分からなかったりして、ちょっと面倒くさい部分がありました。
 普段、この本と同じくらいのページ数の本は3時間くらいで読み終えるのですが、このおにぎりスタッバーは読み終えるのに4時間くらいかかりましたからね。

 ちょっと文体がふわふわしていて読みにくいと感じました。
 人によって文体の違いは気にしないという人もいますし、直接評価には関係させたくはないですが、それでも気になる人は多いんじゃないかと思いました。

 んー、この感覚は「金属バットの女」を読んだ時以来でしょうか。

 
 そして展開もふわふわ系です。
 魔法少女とかが普通に存在しているし、ことの及ぶ範囲はクラスカーストの問題だったり全人類の生命だったり、まるで統一感がありません。
 そもそも主人公に危機感や目的意識がないのもあって、常に行き当たりばったりな展開だと感じられてしまいました。
 
 そして最終章では急に現実的な話まで出てきますし。
 あ、でもこの最終章は他の話よりも楽しめました。だから評価は☆2で。

 
 
 まあ、総括するとふわふわした作品だなぁっていう感想で終わってしまいます。
 少なくとも、「笑いたい」とか「熱い物語が読みたい」とか、そういう目的を持って読むには適していない作品なのは間違いないです。

 そういうラベル付けと戦う女の子の物語ですからね、仕方ない。公式サイトにもそう書いてましたもの。

 暇つぶしになる本を読みたい人、、珍しい物語を探求している人に向いた作品だと思います。
 それでは。

金属バットの女 (HJ文庫)

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