ストームウィンドのミニセットが配信され、いくつかのデッキが強化を受けました。
特に海賊ウォリアーがかなり勢力を伸ばしましたが、アグロドルイドやワイヤーローグもややパワーアップしました。
そんな中で環境外から大きく勢力を伸ばしたデッキが一つあります。それが聖典パラディンです。
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目次
デッキコンセプト
聖典呪文のコストを下げ、知恵の聖典を繰り返し使えるゼロコストバフ呪文として使ったり、希望の聖典で大規模な回復や盤面展開を狙っていきます。
そして試合の後半にはレディ・リアドリンから大量の知恵の聖典を回収し、毎ターン大型のミニオンを展開することで相手のリソースを尽かすor相手が対処できない盤面を作って試合を決めることが目標です。
事前準備やバフの当て先が必要な分、アグロデッキには序盤ペースを握られますが、正義の聖典、ロードバロフ、サムロー(+市税)といった全体除去をきっかけに充分弱点のチャンスを持っています。
また、ウォリアーやドルイドは挑発を超えてのバースト手段に乏しいため、これらヒーローが多い環境では巨大な挑発を立てられるパラディンが戦いやすいです。むしろミニセット後にそれら盤面で戦うデッキが環境に増えたことが理由で、再び聖典パラディンが戦えるデッキになった友言えます。
一方序盤から一方的な盤面を作れる訳ではないため、ワイヤーローグのような速いOTKデッキには大きく不利を背負っています。
デッキリスト解説
デッキコード
AAECAZ8FCMq4A/y4A4TBA5XNA5PQA/voA5HsA9n5Awv9uAPquQPruQPsuQPKwQPA0QPM6wPw9gOL+AON+AO2gAQA
確定枠
・アルダーの従者
聖典のコストを下げるための必須枠です。
1/1/3という場に残りやすいスタッツが非常に強力で、1ターン目に出すことができる試合は大きく出力が高まります。
・知恵の聖典
リソースを消費しないバフ呪文。増やすことで多くのデッキに対する勝ち筋となります。
コストが下がっていない状態では非常に弱いため、コストダウンミニオンとのセットキープ以外ではマリガンで返すのが無難でしょう。
レディ・リアドリンで大量に回収したいため、1/1ミニオンで2/1ミニオンを倒そうと思ったとき、自分の1/1ミニオンに知恵の聖典を使ってから攻撃することを忘れないようにしたいです。
またミニオンがやられないと手札に戻らない性質上、盤面トレードをするときは体力の低いミニオンから順にこのカードでバフしつつトレードして行くと効率的です。
体力の高いミニオンや聖なる盾持ちミニオンに先に当ててしまい、回収不可能にならないように気をつけましょう。
OTKデッキなど手札を抱えやすく必要なパーツが燃えたら困るデッキには、相手のミニオンに当ててから倒すことで手札を10枚にする選択肢があることも覚えておきましょう。
・アルダーの真理探究者
聖典コストダウンミニオンで必須枠です。
5コストと重いですが、基本的にはマリガンでのキープ対象となるでしょう。このカードが引けるか引けないかで聖典呪文の出力が大きく変わってくるので……。
本体は体力が高い挑発であり、盤面で戦うデッキに対しても出しやすいでしょう。
・レディ・リアドリン
聖典デッキのメインの勝ち筋であり必須枠です。
できるだけ知恵の聖典を使ってから出したいミニオンであり、「希望の聖典をすぐさま回収しなければ負ける……」という状況でもなければ手札に抱えることも必要になります。
また、聖典の回収枚数を増やしたいため手札が多いときも召喚は後回しにした方がいいでしょう。
・希望の聖典
大きな回復と高い壁によってアグロ系デッキへの勝ち筋となるカードです。
ただし使えるターンは基本6ターン目以降であり、環境によっては使いにくい場合があるかもしれません。
必須枠とした中では最も抜けうるカードですが、それでも聖典コストが下がった状態なら非常に高いパワーを持つカードですので、ほぼほぼ必須といっていいでしょう。
多くの場合は回復を生かすならヒーローに使うのが効果的でしょうが、デッドマインの新カードであるサンウィング・サケビインコで再利用するためには自陣のミニオンに使用する必要があります。
火急の回復が必要でなければ、手札にインコを抱えていなくてもミニオンに使った方が良いでしょう。
採用カード
・塗油の騎士
手札を減らさない1マナミニオンです。
スタッツは1/1と貧弱ですが、1ターン目にリスクなく盤面展開できるため強力なミニオンと言えます。
特にクエストデッキ相手に1ターン目召喚ができれば大抵除去されないため、バフの当て先となってくれるため優秀です。
出しても確実に除去される+手札にバフカードがだぶついている状態では3ターン目にバフ呪文と共に使う選択肢も考えましょう。
・空飛ぶほうき
除去札、あるいは知恵の聖典を増やすためのコンボ補助として使います。
大体は以下の3通りで使うことになるでしょう。
- ロードバロフを突っ込ませる
- ヒロパと同時に使い、知恵の聖典を使っての特攻を繰り返す
- 高スタッツミニオンと同時に出して盤面処理
かつては「ほうきパラディン」と呼ばれるまでに重要なパーツでしたが、環境的に除去が多すぎても手札で腐ることが多く、デッキ内の聖なる盾持ちが増えた(=自爆特攻しにくい)ことで1枚採用にとどまっています。
・マーガァ・マーガァグル
パラディンのテンポデッキにはとりあえずで採用されることも多い転生カードです。
転生前は初動として場に置きやすい聖なる盾ミニオンとして、転生後は一気に大量展開できるバリューカードとして重宝します。
・アダールの手
場にミニオンがいなければ使えませんが、+2/+1バフと1ドローでデッキを回していくことができます。
このデッキリストだと1マナミニオンが少ないため手札に抱えることも多いですが、それでも聖典デッキの貴重なドローであるため最低限デッキを回すために必要なカードと言えるでしょう。
・貴族の乗騎
バフ量は+1/+1と小さいですが、聖なる盾付与と断末魔で聖なる盾ミニオンを召喚できるのが強力な呪文です。
出てくるミニオンのサイズも小さいため一見するとあまり強くないように見えますが、断末魔の中身まで除去するには4回の攻撃を要求することができるため盤面に残りやすく非常に強いです。
パラディンは盤面にミニオンが残ることでバフカードなどを使って強い動きを作れるヒーローですので、ミニオンのスタッツ以上に勝利に貢献してくれるでしょう。
特にメイジなどコントロールデッキ相手にはこのカードをサンウィング・サケビインコで再利用することを狙うのがいいでしょう。
1:1交換や全体除去呪文1枚で解決できないような盤面を形成することで、防ぎきれない波状攻撃を仕掛けることが可能になります。
・市税
正義の聖典やロードバロフと一緒に使い、全体除去+回復をすることができるカードです。
単体のカードパワーは低いですが、これ以外に1枚で全体にダメージを与えられるカードもないための採用です。
一応他の除去と異なり、交換可が付いているため手札で腐らないのが大きな利点と言えるでしょう。
・アライアンスの旗持ち
単体のカードパワーによる採用となります。
本体の性能こそ低めですが、1ドローと手札全てに+1/+1バフを行うことで以降の行動が非常に強力になってきます。
・ロード・バロフ
相手ミニオンの体力を全て1にするミニオンです。
これに市税やサムローを合わせると全体処理できますし、ロードバロフの場合は空飛ぶほうきと組み合わせることができます。
正義の聖典と比較すると長所は「一応2ターンかければ単体で全体除去できる」、「ほうきとのシナジーがある」、「市税と合わせると自陣にミニオンとして残せる」点。
短所は「味方のミニオンまで体力1にしてしまう」、「場に残した場合、聖なる盾ミニオンを出しにくくなる」、「単体では出したターンに1体も処理できない」点などがあります。
一応このデッキではロードバロフを採用していますが、正義の聖典2枚でも言いでもいいと思います。
・キャリエル・ローム
単体のカードパワーによる採用になります。
急襲、聖なる盾で多くの場面で2:1交換を仕掛けることができます。
・サンウィング・サケビインコ
ミニセット「デッドマイン」にて追加された新カードであり、味方ミニオンに使用された呪文を繰り返すことができます。
下準備が必要なものの戦いの中で自然と達成できるものであり、効果が発動すれば大抵は4コスト以上のパワーを発揮します。リリース当初はもっぱらアグロパラディンで「権威の祝福」をコピーしていましたが、聖典パラディンと同じくアグロ相手に盤面を取られるとキツい弱点を持ちながら盤面を返す手段に乏しかったため、聖典パラディンの方がマッチしているのかもしれません。
手札が少ないときはアダールの手で4/5/5、1ドロー。
盤面にミニオンを残したければ貴族の乗騎で聖なる盾4/4/5断末魔持ち。これがかなり強いですね。
使う機会は少ないですが、知恵の聖典を増やしたければ4/4/5のミニオンとして。
そして希望の聖典をミニオンに対して使っておけば、4マナで3/4ミニオンと8/8の聖なる盾挑発を並べることができます。権威の祝福と同じく8/8スタッツ分でありながら、挑発が付いているためアグロ相手に蓋をできるのが強力です。
余裕があれば希望の聖典を狙うといいですが、貴族の乗騎やアダールの手でも充分強いため盤面の取り合いでかなり力を発揮してくれます。
貴族の乗騎を使いたいのに間違って知恵の聖典を間に挟んでしまった……! というミスを犯さないように気をつけましょう。
・剣匠サムロー
盤面を返すのに重要なミニオンです。
ただ何のバフも乗っていない状態では効果的に働かないため、旗持ちや知恵の聖典でバフできなければ手札で腐ることもあります。アダールの手と一緒に使うことで効果的な場合もあるため、後のターンのためにアダールの手を温存しておく選択肢があることを覚えておくとよいかもしれません。
貴族の乗騎で聖なる盾を付けたら逆上が発動しないため注意しましょう。
・正義の聖典
相手ミニオンの体力を1にした上で1/4の武器を構えます。
ロードバロフほど相性は良くありませんが空飛ぶほうきでも急場はしのげることが多いですし、味方に対するデメリットもないため使いやすいカードではあります。
聖典カードではありますがあくまで相手の展開に対するカウンター札ですので、必須枠ではありません。
・敬虔な生徒
低コストで出せる聖なる盾持ち挑発ミニオンです。
大きめの挑発が刺さることも多い環境なので入れていますが、真っ先に抜けるならこのカードかもしれません。
ただ、ヴァリアンとのシナジーが出しやすいミニオンでもあるためこれを抜くならヴァリアンも抜いて、代わりにテイランを入れる選択肢も出てくるでしょう。レディ・リアドリンを引きやすくすることでバリュー不足の解決になります。
・ストームウィンド王ヴァリアン
パラディンで使う際には3ドロー急襲挑発聖なる盾を発動しやすいです。
8マナと重いですが効果を発揮できれば除去、兼、壁となってくれるため使いにくさはあまり感じません。
聖なる盾サーチで転生後のマーガァグルを持ってこれるため、後半戦ではあると頼もしいです。
ただ、アグロやワイヤーローグを見るならこのカードを使っている暇はないため他のカードを優先した方がいいかも……?
採用カード候補
・低コストミニオン
序盤から動くことを重視するなら低コストミニオン、特に1コストミニオンを増量するといいでしょう。
貴族の乗騎との相性を考えると、1/3で味方に挑発を付与できる監獄の衛兵や、魔法活性で2マナ相当になれる図太い徒弟が有力です。
2コストのミニオンを増やすなら場に残りやすいネルビアンの卵や隠れ身ミニオンが強いと思います。
・テイラン・フォードリング
先ほども挙げましたが、レディ・リアドリンを持ってくるために使えます。
ただしマーガァグルが転生してしまうとそっちを先に引っ張ってきてしまうため一緒には入れない方が無難でしょう。
もちろんそうすると同型デッキに対して展開力で劣ってしまうため、あくまでアグロデッキやワイヤーローグを重く見たデッキ改造の一環として採用するのがいいでしょう。同型に対する勝率が下がるのは仕方なしです。
・呪文メタ
4マナの番所か、教団の新入会員かと言ったところです。
新入会員は序盤から場に出しやすくアタックできるため採用しやすいように見えますが、体力が低いため次の自分のターンまで生き残る確率が低いのがネックです。
番所はアタックできないのが痛いところですが、貴族の乗騎など除去しにくいミニオンが場にいる状況ならそれをさらに除去しにくくできます。
どちらも特にワイヤーローグを重く見ての採用になりますが、ドルイドやウォリアー相手に役に立ちにくいのは考慮しておきましょう。
・武器
アンダーライトの釣り竿、ナールの真槌、神罰の聖典あたりがメインの候補です。一応環境的にシードクラウド・バックラー(3コスト断末魔で聖なる盾付与)も使えなくはない?
盤面の取り合いを有利に進めること、ヒーローへの打点を増やすことを目的として採用します。
このデッキに武器が採用されていないのは「正義の聖典でつぶれちゃうよね」とか「意外と体力3のミニオンって少ないよね」辺りの理由です。まあ武器は体力を犠牲しながらも2:1交換しやすいので採用する価値はあると思いますけどね。
釣り竿は手札補充ができるため旗持ちとの相性がいいです。特にアグロ相手に活躍してくれるでしょう。
ナールの真槌、神罰の聖典はダメージが大きいですが、後半にしか使えないため元から後半戦に強いこのデッキで採用するかは要検討です。一応6マナだったらワイヤーローグへの直接打点としてギリギリ間に合いそうですが……。
マリガン・マッチアップ解説
共通のマリガンとしてアダールの従者、塗油の騎士は抱えていいと思います。
旗持ちとマーガァグルあたりの低コストミニオンもたぶんキープだと思います。
アルダーの真理探究者も「アグロ相手、かつ先行、かつ低コストの動きがない」以外は拾って良さそう……?
あまり自信はありませんが、2コストのバフ呪文に関しては、1コストミニオンとセットでキープしています。
VSドルイド(アグロ系)
旗持ちとセットならサムロー追加キープしたいです。
序盤はやれるだけミニオンの展開を狙い、5マナ帯では挑発を立てて時間を稼ぎます。
基本は有利を取られるでしょうが、こちらが優勢だとしても無理に顔を詰める必要はありません。後半戦にもつれ込めばこちらが有利なのでバフされないようにミニオンの処理を丁寧に行っていきましょう。
6マナ以上貯まってくるとロードバロフ(正義の聖典)+市税やサムロー+バフが狙えるので、相手の展開に合わせて盤面を返せるようにしておきたいです。
ドルイドには6マナでエルーンの巫女+レイザーメインの戦闘衛兵+先生のペットという大規模展開があるのは常に注意したいです。ただしそのとき同時に堆肥化を使うにはさらに2マナかかるため、その展開を返せれば一気に勝ちに近づきます。
そういった大規模展開をするまでは大型の挑発が苦しいはずなので、弱い盤面に対しては立てられるだけ挑発を立てて行きたいです。
まあ、除去札が揃わなかったり相手の展開が強力だったりで負けることは多々ありますけどね。
耐えて勝ちましょう。
VSクエウォリ(テンポ系)
相手がクエストなら1マナミニオンが場に残りやすいので、そこからバフを繋げていけば有利に試合を進められるでしょう。
聖なる盾が2点砲撃で破られやすいのは相性が悪いですが、相手はヒーローの攻撃が盤面処理の鍵であるため、それを巨大な挑発で妨げれば一気に有利になります。
気をつけるべきは1マナ5点呪文と剣食い男。
これらで有利に盤面を取られると負け筋になるため、サンウィング・サケビインコでアダールの手を繰り返したり、中途半端に体力の残ったミニオンを残して挑発で守られないように注意が必要です。
クエスト後は報酬がいくら無限リソースだからといって、ヒーローの攻撃は挑発を抜けられない、海賊も基本はスタッツが低いという特徴から希望の聖典を抜けられません。
こちらも無限リソースの知恵の聖典を用いてどんどん攻めていきましょう。
ワイヤーローグ
細かいダメージや早いターンに決まるOTKから非常に不利ですが、攻める以外に勝ち筋がないのでどんどん攻めていきましょう。
相手の手札が9枚なら知恵の聖典を与えて絞殺ワイヤーが燃えるのを祈ったりなど、賭に出ることも大事かと思います。
クエストメイジ(コントロール)
追加キープで貴族の乗騎が欲しいです。
除去呪文では倒しにくい貴族の乗騎を生かして粘り強い攻めをすることが大事です。
こちらがミニオンを展開している分相手のクエストを進ませてはしまいますが、ダメージ呪文が主体のメイジとしては聖なる盾を除去し続けるのは相当大変なはずです。
焦らずじっくり攻めていきましょう。
おわりに
以上ストームウィンド・デッドマイン環境の聖典パラディンでした。
知恵の聖典に関しては慣れが必要ですが、そこまで難しいデッキではないのでぜひレジェンドを狙ってみてください。
サンウィング・サケビインコが収録されたミニセット「デッドマイン」はゲーム内の2000ゴールドか1840円で購入できます。
Amazonコインを使うとお得に買えますが、まあマーセナリーズの労働で散財(仕事で散財とは?)してしまった人以外は普通にゴールドで買いましょうね。
それでは。