熊井村に見知らぬ人の姿を見て、その事実をナツに話すものの信じてくれない。
そんなまちの出した結論は「幻覚を見ていた」とのこと。
……こんなことで変に勘ぐってしまうから、アニメ版の闇は深いです。
まあ、笑い話なんですけど。こういうツッコミどころはツッコまないでおくのがくまみこであり、まちとナツなので。
7巻でも相変わらず幸せそうな二人の様子が見られて良かったです。
特に第三十八話、「暇な日」の導入は面白かったですね。ナツは最初不機嫌な顔をしているんですが、まちからの誘いにコロッと表情を変える様から二人の仲の良さが伝わってきて、非常にほっこりしました。
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そんないつも通りのまちとナツではありますが、この緩ーい雰囲気の物語の中で、私は少しだけまちの成長を感じることがありました。
例えば電車関連。
……いや、まあ、前回からのあの騒動は置いておいて、今回のまちは隣駅までなら何の苦労もなく電車に乗ることができました。
物語的には「たったそれだけ」であり、「電車が全然来ないダイヤ」だったり「駅から遠すぎる家」だったり、完全にギャグテイストで描かれてはいますが、これでも多少は成長していることを感じます。
それこそ現実の人間の成長なんて、本当に遅々としたものなのですから。
また、ひびきに対する想いをきちんと声に出して伝えられたのは前なら考えられなかったことだなぁ、と。
ひびきはこれまで面倒見の良さからまちと絡むことも多かったですが、これからは少しだけ、まちに対する見方が変わってくるのかもしれません。
お互いを「好き」で、「友達」になる。
まちとナツはそういう単純明快な関係ですが、まちとひびきはまた少し違う関係性を持っています。そういう気の知れた友達以外の関係を持つことで、まちも一巻の頃より成長しているのかもしれません。
こんな風に、所々まちの成長が見られるところを見ると、最終的にはまちは本当に都会の学校に行けるようになってしまうのかもしれませんね。
もしそうなれば、そのときがこの物語のラストなのでしょう。
とまあ、こんな風にちょっとまじめに考えてはみましたが、やっぱりこの物語の一番面白いところはまちとナツが見てるこっちまで楽しくなってくるほどに仲良く触れ合っている所なので、まちにはしばらくこの調子でゆっくり成長していってもらいたいものです。
三歩進んで二歩下がる。たまには三歩下がってもいいですよ。ってくらいに。
さて、次回は8巻ですが、くまみこの発売ペースは遅いですし、次の巻が発売されるのはまだ先のことになりそうです。
まあ続きが気になる! 気になってしょうがない! とはならない作品ですから、これまでの作品を読み返しながら次の単行本が出るのをおとなしく待とうと思います。
しかしこの7巻ラストの展開、前も見たことあるような……。
果たして次回はどうなるのでしょう。