マンガ「貞操逆転世界」第一巻の感想

 2017年はインスタ映えって言葉が流行りましたね。
 私はブログこそやっているもののインスタグラムが何かも分かっていないような流行遅れの者なのですが、それでもあるコミュニティにおいての映える映えないの話は分かるつもりです。
 そしてこの貞操逆転世界はブログで紹介する題材としてかなり映える作品だと思います。

 


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目次

簡単な内容

 この作品は主人公である市川(けっこうイケてる女子高校生)が2週間の入院生活をしているをしている間に男女の貞操観念が逆転した世界に迷い込んでしまって……というお話。
 実際には貞操観念以外にも男女の社会的扱いや心理ごと色々と異なる世界なのですが、簡単に例を挙げると女性がエロ本を読み漁ったり男性が「ちょっと女子ー」と言ったりするような世界です。

 注意点としては、表紙ではもともと市川が迷い込んだ世界にいたであろう市川(逆転市川)の姿も描かれていますが、最新話である10話の段階では逆転市川の行動などは直接描かれていないことです。
 市川が想像する逆転市川のイメージくらいしか描写されていないんですよね。
 私たちのよく知る世界で逆転市川がどんな行動をとっているのかは気になりますが、実際に描写すると原作の同人作品みたいにただのエロ作品になってしまうでしょうし描けないのかもしれませんね。
 こちらの貞操逆転世界は基本お色気要素もあるギャグマンガくらいなので安心です。

感想

 
 主人公の市川のキャラが特に好きですね。
 
 この作品の魅力を分析して挙げるとしたら面白い世界観とその世界独特のユニークなキャラクターだと思うのですが、そのキャラクターの中でも一般的な感性を持つが故に戸惑う市川が魅力的に描かれていますね。
 いつもと貞操観念の異なる世界に迷い込んでしまったために乙女ゲー趣味から貞操逆転の影響を受けないアウトドア趣味に傾倒していくポジティブ様子だったり、女性がぞんざいに扱われることに落ち込む様子だったり、元の世界の常識を基に行動しているために恥ずかしい思いをする様子だったり、市川という一人の人間を通して貞操観念の逆転した世界を楽しめるのが良かったです。
 彼女の考えが結構細かく描写されるので、そこから市川の人間性が自然と読み取れたり、共感できる部分があり面白いです。

 すでに何度か読み返していますが、まだ読み返したいくらいに読んでいて楽しいし、興味深い作品ですね。
 作画担当の万太郎さんの絵も全体的に整っていて、どのシーンも見ていて気持ちがいいですね。そこも魅力的なポイントです。まあ絵は人それぞれ好みはあるでしょうが、マンガを読む以上好みの絵を描く漫画家さんと出会えるのは幸せなことですね。

おわりに

 
 ヴァルキリーコミックスの作品は更新がかなり遅いですが、今後も続きを楽しみにさせてもらっています。
 市川以外にも元の世界から来た人がいることも仄めかされたりして、ギャグマンガながらどこかのタイミングでストーリーが進行していくこともあるのかもしれませんね。
 
 それでは。


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