マリオストーリーの思い出補正の話

 マリオのRPGは、現在はマリオ&ルイージシリーズとペーパーマリオシリーズの二つの路線で展開されています。
 特にペーパーマリオシリーズは(あまり話題にはなっていませんが)WiiUで来月にも新作が発売されようとしている作品です。しかしマリルイシリーズの手堅い評価とは反対に、最近のペーパーマリオシリーズはどうも、過去作を遊んできた人からの評価は低いみたいです……。
 で、人気の高かった作品というのはペーパーマリオシリーズの原点となったマリオストーリーや、ペーパーマリオの名前を初めて冠したペーパーマリオが挙げられます。これまで敵だったキャラクターが仲間になるおともシステムや、任天堂の闇と評されるストーリーなどが人気の理由だと思われます。

 しかし私は思う。
 そもそもマリオストーリー系のゲームって、ゲーマーが好んでプレイするようなゲームだっけ? と。


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 マリオストーリーは、クッパにピーチ姫をさらわれたマリオが、各地の星の精を助けながらピーチ姫の救出を目指すRPGです。
 戦闘はコマンド選択式で、先ほども挙げたおともの存在や、マリオの技を増やす装備品であるバッチの存在が特徴的です。しかし戦闘の難易度は高くなく、レベルも敵の強さによって上がり方が調節されてあるので普通に進めていけばそんなに戦闘で苦労することもありません。
 
 でも難易度も高くなくて、ストーリーも極めてシンプルなこのゲームが、なぜ一部ゲーマーから高評価を受けているのでしょう。
 一つはその意外性でしょう。
 ピーチ姫を操作できたりとか、ルイージのおるすばん日記を見ることができたりとか、妄想でしかなしえなかったいかにもマリオっぽい物語がゲームで楽しめたりとか、そういうのは当時としては物珍しかったと思います。
 
 でもまあ、どう考えても一番の理由は思いで補正です。言っちゃあなんですけど、ね。
 私は去年か今年始め頃にマリオストーリーをWiiUでプレイしました。64時代にもソフトはあったのですが、実はそのソフトは姉のもので、私はほとんど見ているだけでした。でも、見ているだけでも何となくワクワクするようなゲームだったし、実際自分でプレイするのと他の人がやっているのを見ているのとで変わるのはバトルの部分くらいで、このゲームはバトル自体にゲーム的な楽しみ方があるかといえばそうでもないので、端から見ているだけでもマリオストーリーの面白さはきちんと味わえていたような気がします。
 しかし実際やってみてどう感じたかというと、なんか物足りないな……という感想を抱いたくらいでした。
 クリアまで通してプレイできただけでもつまらなくないのは感じられましたが、そこまででもないな……と。その感想を抱いた大部分の理由は、たぶん戦闘面での簡素さが原因なのでしょうけど、それはそれとして今は置いておいて。

 ではなんで私自身マリオストーリーを名作だと思っていた(今でも名作だとは思っている、けど)かというと、それはその当時における意外性がふんだんに詰め込まれていたからです。あのとき、リアルタイムでマリオストーリーの登場を目の当たりにした層が、現在のマリオストーリーを名作だと評する大部分を占めているんじゃないかと思います。
 特に小さい頃に純粋にマリオストーリーをプレイし、その後大きくなるにつれてゲームにのめり込んでいきゲーマーとなった人がいるであろうことが、ゲーマーの中にも一定層のマリオストーリーファンがいる理由なのではないでしょうか。
 マリオストーリーは2000年発売。
 それから16年ですし、現在のゲーマー層として多くを占めていそうな20代の人の中にはかつて小学生の時にマリオストーリーを遊んでいた人も多いのだと思います。

 何だかんだ、マリオストーリーは名作なんだと思います。でも再プレイをしてみて、どの時代の人にも当てはまる名作ではない、とも感じました。
 発売したその時には目新しくても、今ではありふれてしまった要素であるマリオの王道RPGという要素も、多くのシリーズが出ている今では意外性がありません。
 だから、すごく好きなゲームだけど、今更人に勧めるのは違う作品なんじゃないかと思いました。
 思い出補正がかかったゲームは自分の経験としてとても素晴らしい出会いだけど、補正という言葉通り、ゲームそのもの以外にも当時の状況だったりが評価にバイアスをかけてしまうので、そのまま人にお勧めするのは避けた方が良いのかな、と。まあ、こういうゲームが好きだったよと紹介する分には誰も嫌がらないで聞いてくれると思いますけどね。

 
 で、マリオストーリーと並んで評されるペーパーマリオですが、こちらは私も完全に思いで補正がかかったままです。再プレイしてみたい気もするのですが、生憎ソフトがないので遊びたければ中古で買わなければいけません。ついでにWiiもテレビにつながなくちゃ。
 うん、でも改めて考えれば、マリオストーリーの続きとして見るとペーパーマリオは大作だったと思います。
 マリオがあんな巨大なドラゴンと戦うだなんて! とか。
 え、マリオのラスボスがあの人!? とか。
 当時の状況や、マリオストーリーを受けてプレイするとかなり意外性に満ちた作品でした。
 うん、あれは絶対名作だ(思い出補正あり)。

 スーパーペーパーマリオも、その意味ではかなり意外性に満ちた作品でした。
 勧善懲悪とはいかないのか……。とか。
 ミスターL!? 一体何者なんだ! とか。
 もしかしたら、この作品もあと5年くらいしたら「スーパーペーパーマリオってなんかすごいゲームだったよね」みたいな評価をするゲーマー層が現れるかもしれませんね。

 
 で、そういうその時代ごとの意外性の表現としてペーパーマリオシリーズを見ていくと、3DSのスーパーシールはどうだったのでしょう? 
 私は何も目新しさは感じませんでした。
 でも、それは私がゲームに真摯に向き合う若い心を失ってしまったからかもしれません。
 まあ、そこは10年後くらいのゲーマーに聞いてみないことには、なんとも。

 
 
 で、問題の最新作は10月13日発売です。
 今回もシールが登場していたり(なぜ任天堂スタッフは扇風機を押すのか……)、新たな要素として色が重要になってきます。
 でも個人的にはインクとかシールとかどうでもいいです!
 更に言えば、考えてみればペーパーとか次元技とかもどうでもいいです!
 たぶん、そう。私は別にペラペラなマリオだからマリオストーリーが好きなわけでも、紙のようなアクションを使えるからペーパーマリオが好きなわけでも、次元技に魅力を感じたからスーパーペーパーマリオをプレイしたわけでもありません。
 マリオストーリーやペーパーマリオで味わったドキドキを味わいたくてペーパーマリオシリーズをプレイしていたんです。
 ペーパーマリオっていうのは、ただのブランド名だったんです。このシリーズを買えばこんな驚きが待っているよ、っていう。
 まあゲーマーとしてはあってはならないような発言ですけどね、これって。ね、だって、ゲームのゲーム性の部分を楽しんでこそのゲーマーでしょうし。
 でも私はたぶん、ゲームに全般的なエンターテインメントを求めている。
 
 さて、ペーパーマリオ カラースプラッシュ
はどんなゲームになるのでしょう。その面白さは決して、ゲーム紹介の映像からは読み取れません。
 やっぱり大方の予想通り、スーパーシールと同じ路線を進むことになるのでしょうか。
 それとも、スーパーペーパーマリオ以前のハチャメチャ壮大ストーリーが繰り広げられるのでしょうか。
 まあ、このようにスーパーシールを微妙な評価としている考え自体が思い出補正で歪みまくっているのかもしれませんがね。でもいいや、ゲームの感想なんて、結局は遊んだ人にしか語れないし、その感想だって人それぞれなんですから。
 


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