「風集うストームウィンド」新カードのキーワード能力についての予想と感想「ハースストーン」

 来ましたね、ついに新拡張の情報が。
 バランス調整も大体終わって波風立たない穏やかな環境が続いていますので、大きくパワーバランスが揺れ動く新拡張というのはやはり待ち遠しいです。
 
 新発表では16枚の新カードとともに4つのキーワードが登場しました。

  • 連続クエスト
  • 職業ツール
  • 交換可
  • 乗騎


 特にクエストは「また来たかっ!」となるほどのお馴染みカードですね。
 私は単純に楽しみですが、デッキコンセプトが固まりやすい点は一部プレイヤーから問題視されていたりもします。序盤はクリア達成を目指してカードを使い、達成したら達成後の強力な効果を押しつける……という動きを多くのクエストデッキはやってくるため、お互いに相手の動きよりも自分の動きを優先しがちになるのが問題だという意見です。
 私は一風変わった対戦になって好きですけどね、クエスト。(クエストがトップメタになるような環境をほとんど遊んでいない勢)
 今回のクエストは今までとは一風変わっていて、前述の問題点を解消しつつ強力に仕上がっている気がします。
 これは面白くなりそうな予感。

風集うストームウィンドの新カード事前レビュー(デーモンハンター編)
風集うストームウィンドの新カード事前レビュー(ドルイド編)
風集うストームウィンドの新カード事前レビュー(ハンター編)
風集うストームウィンドの新カード事前レビュー(メイジ編)


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目次

連続クエスト


 
 まず発表されたのがメイジのクエストでした。
 キーワードに連続とあるように、クエストを1つ達成しても終わらないのが今回もクエストの面白い所です。
 具体的には3回クエストを達成すると報酬の5マナ傭兵ミニオンが手札に入るという形になっています。

 メイジの場合は1回目の報酬が「呪文を1枚引く」で、2回目が「3属性の呪文のうち1枚発見」、3回目にもらえる「秘術師ドーングラスプ」は雄叫びでプレイヤーに呪文ダメージ+3を与えます。
 プレイヤーに直接呪文ダメージを付与するため、除去もバーストも少ないカードで強力な効果が発揮できるようになるでしょう。これは結構パワーがありますね。
 
 ただ、呪文を合計9枚(たいていの場合それ以上)使わなければいけない上に5マナ支払ってミニオンを出すというのは結構大変です。アグロやミッドレンジを相手にした場合、傭兵ミニオンが手に入る頃には試合が終わっているでしょうね。
 しかしどちらかというと今回のクエストで面白いのは途中で小さい報酬がある点でしょう。この効果によって、クエストを貼ったからといって必ずしも最後まで達成する必要がなくなったのがより動きに柔軟性が増えて良い点だと思います。
 
 冒頭で挙げましたがクエストは達成しないとカードを1枚無駄にし、達成したら強力なので1度貼ると自分の動きを優先しがちでした。
 しかし今回のクエストは軽い条件を達成した段階で1マナ相当の報酬はもらえるため、試合の中にどのラインまでクエスト達成するかに選択の幅が広まっていると思われます。メイジの場合2段階目を達成すれば1マナ2ドローに相当するため、これだけでも十分働いたと言えるでしょう。


 
 ウォーロックの場合は2段階目までの達成で1マナ6点ダメージと、Zooならこれだけで十分強力な効果を持っています。
 さすがに3段階目まで達成するのは難しそうですが、デッキによってクエスト採用理由に幅が生まれそうで楽しみです。
 メイジなら呪文を多めに採用するデッキ(ん? ノーミニオンメイジ?)、ウォーロックなら自傷シナジーのあるデッキなら単純に入れ特になる可能性もありますね。ちょっとこれまでのクエストに合わせたデッキ作りとは一風変わったクエスト採用も見られるかもしれません。

 
 ところで、今回もおそらく全ヒーローにクエストが配られると思うのですが、そうなるとデーモンハンターも初めてのクエストが出ることになりますね。ヒーローコンセプト的には「ヒーローで殴る」のが条件になる可能性もありますが、それだとヒロパが1マナなので簡単です。ひとまず攻撃力〇以上で殴る……みたいな条件だと予想してみましょうかね。
 よく使うヒーローなので楽しみです。

交換可


 
 交換可を持ったカードは、1マナ支払うことでデッキに戻し新たにカードを1枚引くことができます。
 まあこれだけのために本来のコストより弱いパワーだったら採用されない未来が見えるのですが、上記の2枚は交換可の中でも使いやすいカードになるでしょう。
 
 コントロールが「酸性沼ウーズ」を採用する場合、2/3/2というスタッツよりも体力の大きい3/3/4の方がトレードしやすくミニオンとしては強力です。相手が武器を持たないヒーロー(または武器を採用していないデッキ)だと分かれば交換可を生かして暇なターンにその他有効なカードを引きに行けるため、今後しばらくは「腐り錆のクサリヘビ」を見かけることになりそうです。
 あまりに速攻環境なら1マナ重いという点が足を引っ張りウーズが採用されるかもしれませんが、私は基本的にクサリヘビの方が使いやすいと見ています。

「焼け残り特売」は新クエストとも相性がいいですね。呪文中心のメイジだと自分の場にミニオンがいないことも多いでしょうから4マナ全体3点は良い横並べ対策になりそうです。
「燃焼」が(パワーとしては弱めなものの)デッキに入るなら、交換可もついているこちらが採用される機会もある気がします。除去が必要ないときに返せるのは偉い。

 
 上記2枚とも、一部の状況で強力な効果を持っている上でいらないときはデッキに戻せるから使いやすい(強い)と予想しています。
 一方、「短気な店主」は交換可があっても元が弱いのでどう転んでもまともな採用はされないでしょう。

 いくら「いらなければデッキを回せる」と言っても、「短気な店主」を引くくらいなら最初から強いカードをデッキに採用してそれを引けば良いのですから。「交換可でデッキに戻す度に+2/+2を付与する」みたいなコンセプトカードが登場しないとまず採用はされないでしょうね。

 
「空を翔けるトビウオ」はカードパワーの割りによくデッキに採用されていましたが、それはマーロックシナジーや断末魔シナジーでタダ出ししたときに急襲が強いから採用されているのであって、種族を持たずシナジー先がいない店主とは話が変わります。
 交換可はあれば便利だけどそれを根拠に採用されることはない能力になるでしょうから、交換可を持ったカード自体の能力に期待ですね。
 
 ところでウォリアーの装甲8獲得する「銃装鎧」はどうなんでしょう。現在ウォリアーには装甲を溜める手段が少ないですが、だからと言ってパラディンの2マナ8回復の「聖なる光」が全く使われる気配がない状況でこのカードが使われることはあるんでしょうか。
 まあ、サイラスOTKとかが復権すれば使われるんでしょうが、難しそうですね。「シールドブロック」が欲しいです……。
 

職業ツール

 なんだかウォーロックのカードはすでに全部公開された感があります。まだ2枚だけですが、その2枚で目玉のクエストも武器も公開されちゃったからですね。
 もう一枚くらい「これはっ」と思わせるような強力なカードが発表されたら嬉しいです。

 さて、今回のメインの一つである攻撃力0武器。現在は中立に1枚武器が存在しますが、久々に武器を持たないヒーローに武器が配られました。さっきクサリヘビの話で「武器を持たないヒーローなら返せば良い」と言いましたが、さっそく全員武器を持っちゃいましたね。
 ……いや、まだ全員武器を持つかどうかは分かりませんね。最後のキーワードである「乗騎」と同時に「職業ツール」が公開されたヒーローはいませんので、もしかしたら5枚、5枚ずつキーワードが配られている可能性もあります。
 
 それで公開されたカードですが、どちらもパッと見パワーを感じます。
 ウォーロックの方は今まさに活躍しているタコロボがいますからね。カードを引けるクラスであれば、コストダウンはかなり強いと思います。というか、荒ぶる大地環境初っ端からコストを減らすノーミニオンメイジが活躍していたのでこれ以上コストダウンが活躍するようならもうちょっと開発には慎重になってもらいたいものです。
 ただタコロボや循環と違い、武器を付けたターンに発動するのは難しい効果なので、返しに武器破壊をもらうとキツそうです。タコロボの効果を発動させないためには強力な除去を使う必要がありますが、武器破壊は標準スタッツのミニオンを出しつつ行える訳ですからね。
 ただそれを踏まえても、ウォーロックのコストダウンは強い気がします。
 
 パラディンの方も1コストなのを考えると破格の性能を持っています。
 が、ドローが強いクラスではないのと条件が厳しめなのもあって、現状のカードプールだと活躍は難しそうに思えます。今のところ急襲ウォリアーと似たようなことをしていますが、直接対決をしたらウォリアーから一生盤面を取れなそう……。

 どちらもレジェンドカードではないためデッキに2枚入るのが注目ポイントですね。
 ウォーロックの武器はまたワイルドで「どんでん返し」と組み合わせてあーだこーだしそうな予感がします。スタンダードでも4枚くらいなら通常デッキでも引けるでしょうし、自分のデッキを減らすニーエル型なら特に自分の動きをよくするために採用してみたいです。
 他クラスの武器もレジェンドではなさそうですし、デッキに入る面白くて強そうな武器があったら楽しそうですね。

乗騎


 
 現状見えている2種類を見ると、この系統の呪文はかなりカードパワーが高めに設定されているように思えます。
 まあ、ミニオンに断末魔を与える系のカードは不発になるリスクや発動までのタイムラグを考えると、多少コストに対するバフ量などが多くても妥当です。
 
 エレクの乗騎はミニオンに+4/+7バフと挑発を付与し、死亡時に4/7挑発を召喚する、と。アグロ潰しに来てますね、これ。……とは言ったものの、7マナと重いのでデッキに入るかと訊かれると、入らない寄りに思えます。
 いや、嘘です。正直分かりません。入るかもしれないパワーも感じています。
 ただ間違いないのは「猛毒スコーピッド」や「手相占い」から持ってこられて苦しめられるであろうという点。さっき7マナは重いと書きましたが、使われる頃には6マナ、5マナくらいまで下がってそうです。
 しかしまたコストを下げる系の話が出てしまいましたね。このゲームは最近「先にコスト支払って動けないターンがあったんだから、後で利子付けてそれ以上のコストダウンしてもらわなきゃねぇ……へっへっへ」というヤミ金みたいなカードが多すぎる気がします。
 こりゃやっぱり「ルーン刻印ミスリル・ロッド」も強いんじゃないですかね……。

 少し脱線しましたが、ハンターの乗騎も強いです。
 3コストで、ミニオン1体に+2/+2と攻撃時無敵を付与。断末魔から出てくる獣も攻撃時無敵を持ちます。
 バフと無敵付与で盤面の取り合いはかなり有利になるでしょうし、断末魔から出てくる2/2も盤面に残したままターンを渡したくない能力を持っています。ちょっとアグロとはコンセプトが違う気がしますが、これを機に盤面を取って勝つタイプのハンターが現れるかもしれませんね。
 最近のハンターの傾向からバフ先のミニオンが獣限定という縛りが一瞬頭をよぎりましたが、どのミニオンでも選択可能です。良かった。本当におめでとうございます、レクサー。

 
 そんなわけで、他のクラスにもそこそこカードパワー高めな乗騎カードが配られそうですね。ただコスト的にはハンターの3マナくらいが使いやすそうなので、割とレクサーは良いカードをもらったんだと思います。

その他注目カード


 
 キーワード能力以外にもいくつか気になるカードが発表されました。
 その一つがプリーストのレジェンドカード。デッキの呪文全てが影呪文なら、試合開始時に強化メイジになれます。え? プリーストの影の姿ですって? ……なるほど。
 プリースト特有の持久戦に向いたヒーローパワーからハンター、メイジの上位互換である攻撃的なヒロパに変化し、コントロールのキーカードである神格化をデッキに入れられないので、攻撃的なデッキと相性が良いでしょう。ベネディクトゥスの条件を達成するためにもミニオン主体のデッキとし、ヒロパと合わせてガンガン盤面を取り合うのが面白そうです。
 普通のプリーストの方が強そうな気はしますけど。


 
 1マナのシステムミニオンも出てきました。
 流石に除去されやすいですが、一部デッキ相手には強そうですね。アタック2あるのも大きいです。
 OTKデモハン以外のコントロールは序盤からコイン+除去を使わなければ、出した返しに除去は難しい気がします。さすがにウォリアーが地雷原を持っていたとして1ターン目に切ることはないでしょうが、その時点で1枚引けるので先行1ターン目のミニオンとしては強そうに思えます。
 

 ワンド職人枠がまた一人やってきました。呪文の強いプリーストは採用しそうです。
 サソリと違って猛毒を持っていないアタック1はあまり盤面に影響しませんが、なんやかやその発見から「エレクの乗騎」に繋げられたら辛そうです。
 発見ミニオンは強い。

おわりに

 まだ16枚しか公開されていませんが、そのうち11枚は触れておきたいレベルのカードでした。残りの120枚近くはどうなってしまうんでしょうね。
 発売は1ヶ月先と近いような遠いような日付ですが、まずはカード公開を楽しみに待とうと思います。

 それでは。


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