風集うストームウィンドの新カード事前レビュー(プリースト編)「ハースストーン」

 前回、カードレビューに想像以上の時間がかかる……と言いましたが、youtubeのレビュー動画の再生時間をいくつか見てみると大体二時間くらいかかるようです。
 喋るだけでもそれだけかかるものなんですね。
 やはり135枚というのを少々侮っていた自分に気が付きます。
 
 事前評価の際に他の人の意見がちらつかないようにそういう動画は終わった後で視聴するつもりです。
 人によって全然違うカードを評価していることがあるのが、事前評価の面白い所ですよね(発売後の評価も人によってまちまちだが)。

デーモンハンター編ドルイド編ハンター編メイジ編パラディン編プリースト編ローグ編シャーマン編ウォーロック編ウォリアー編中立編
ミニセット編


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目次

レジェンド

導きを求めて


 
「導きを求めて」は今拡張の中でもトップクラスに注目されたカードだと思います。
 2~8マナのカードを使うことでザイレラが手に入り、雄叫び効果でデッキに埋めた「清められた欠片」は相手のヒーローを破壊します。
 いやー、ロマンがありますね-。

 ミュターヌスの餌。

 メリットは明確で、ロングゲームになったら必ず勝てる手段が存在するという点。
 これはコントロール対決において有利に働きます。
 
 一方デメリットは達成の困難さと、達成とザイレラ召喚にタイムラグがある点。
 達成に必要なカード枚数自体は7枚と少ない方ですが、必要なマナコストと要求されるカードの種類が多いです。
 パラディンのクエストならデッキに1コストのカードを敷き詰めれば引く確率は高まりますが、こちらはそうも行きませんからね。
 とはいえ、どのみちロングゲーム用のクエストですから達成に時間がかかることはそこまでの痛手ではありません。

 一方でクエストの完全達成に7,8マナ、ザイレラ召喚に5マナかかることから必ず相手のターンを挟む必要が出てきます。
 ちょっとミュターヌス怖すぎンよ……。
 イルシアには耐性があり、相手に使われても欠片が埋められるのは自分のデッキなので問題は無いです。
 ザイレラを使うのはまずコントロール対決ですから、ミュターヌスが採用されている可能性が高めなのも良くないですね。

 結論を言ってしまえばクトゥーンの亜種です。
 あちらは1ターン目に手札を消費しない代わりに、確実にゲームを決められるとは限りません。また、パーツはイルシアに弱いためプレイングが歪むことがあります。
 こちらは序盤手札を消費する代わりに2段階目までの達成で+1のドローになります。ミュターヌスに弱いですが、決まれば欠片を引いた瞬間に勝利が確定します。しかしデッキ構築が歪みます
 
 なんか一長一短ですね。
 今のコントロールプリーストは5~8マナのカードをあまり採用していないのが一番の向かい風だと思います。
 このカードを入れるなら必然的にアグロへの対処能力が落ちるため、コントロールデッキ本来の強みが欠けてしまいそうです。
 また、プリーストはコストダウンも絡むのでうっかり達成できなくなったりしそうなのも面倒くさそうな点ですね。
 今後もクトゥーンを採用するコントロールは一定数いそう。

 何というか、そう考えるとむしろ攻めるミッドレンジ系デッキの対コントロール札として用意するのも有りな気がしてきました。
 ……変妖プリースト、いけますかね?

暗黒司教ベネディクトゥス

 対戦開始時に効果が発動するカード。
 基本的には変化後のヒロパのほうが強いですが、あんまり2マナ2点のヒロパを使ったことがないため感覚がわかりませんね。
 パラディンの強化ヒロパ理論で行くと「ルーンオーブ」相当なため強いとは思うんですが…………。

 コントロールの場合「再起」や「糾弾」、「聖なる一撃」といったカードをデッキに入れることができなくなり、強力な「ザイレラ」を使えなくなる点がどれだけ響くかですね。
 ヒロパ自体は盤面の除去に役立ってくれそうですが、全体除去がなくなるのは苦しそうです。

 逆にこのヒロパを起点にアグロ寄りのデッキを作ろうとした場合、序盤に盤面を取るカードが少ないためハンターの劣化になりそうです。
 先ほども挙げた変妖プリーストのようなミニオンで戦っていくデッキの場合は相性が良いかもしれませんね。

 
 強化ヒロパの感覚がイマイチ掴みきれないため、個人的にはものすごく評価が難しいカードでした。
 恐らく今後も強いコントロールデッキだと影以外の呪文の採用を優先しそうですが、それ以外のデッキタイプにはしっかり採用されてくるパワーはあるんじゃないかと予想します。
 でも全く使われなかったり、逆にコントロールで採用されても驚きはしません。よく分かりません。

エピック

墓の呼び声

 どうも、プリーストの1マナ呪文全部2マナにナーフしろの会会長の「光の雨のエレメンタル」発見されて16点回復されたハンターです。
 
 いやー、これはベネディクトゥスと違って評価しやすくて良いですね。
 ものすごいパワーカードです。

「ドラゴン学の予習」と同じく、後半に使ってバリューを出せるタイプの1コストカードになります。
 予習と比べると序盤に使ったときに弱いですが、1コストで高マナ帯の断末魔まで使える可能性があるのは大きいです。
 たまに全部外れることもあるでしょうが、7マナある状態で使えばまずそこそこのリターンを得られるでしょう。

 ベネディクトゥスのために新規影呪文が刷られたのでしょうが、これは開発の本気が見えます。
 ベネディクトゥス抜きでこのカード単体が採用されまくる未来が見えます。

虚無に触れし従者

 一見地味ですが、書いてあることはとんでもないです。
 これがハンターのカードだったら余裕で採用間違いなしです。……まあプリーストのカードなんですけど。

 各ヒーローの受けるダメージを+1するということで、場にいるミニオンの攻撃力を+1バフしているようなものと見なすことができます。
 つまり1マナでありながらバーストカードとして機能するという点が強いです。
 かつミニオンの攻撃以外にも反応するため呪文ダメージ+1とも見なせますね。
 それが1/1/3のミニオンなのだから、単体で見たらここまで強力なカードも少ないでしょう。

 ただ、プリーストのカードなのがネックです。
 何度も言うようにプリーストは小型ミニオンを展開して盤面を取っていくようなデッキが組みにくいですから、このカードを生かせる機会は少ないでしょう。
 
 
 もしもこのカードが中立だったら、ハンターやメイジに採用されていたでしょうね。
「クトゥーンの仮面」と組み合わせてが8マナ20点バーストOPって感じです。

レア

影布の針

 流石に使いにくいでしょう。
 相手の顔にもダメージが入る全体1点を3回撃てますが、影呪文を3回撃たなければいけないという条件がちょっと厳しい気がします。

 また、事前に装備しておくにしても相手に全体1点が飛んでくるという情報を与えてしまう訳ですからね。
 そして武器なのでウーズやヘビに折られるという。

 これが影呪文ではなく呪文に反応するのだったら、そこそこ使われたと思うんですけどね。

サイフィーンド

 3マナ標準スタッツを備えた「ナイフ売り」といった感じのカードです。
 ナイフ売りは雄叫びで無条件に発動できる点で使用感は全く違いますけどね。

 今拡張は影呪文にフィーチャーしたカードが多く登場しましたが、このカードもその一つです。
 影は全体的に攻撃寄りの性能を持たせたいのでしょうが、今拡張のカードだけではそこまでの攻撃性を持ったデッキは作れなさそうです。
 このカードも標準スタッツなのは偉いですが、そこまで強力な効果という訳でもないので使われることはないでしょう。

エレクの乗騎

 合計10マナ相当のカードパワーを持つためコスパは良いです。
 が、流石に重いのでデッキに採用されることは少なそうな気がします。

 今拡張からは沈黙カードが増えるため、ここまでコストの高いバフカードがどれだけ活躍できるかは見物ですね。
 荒ぶる荒野環境であれば挑発付与も考えると採用されるデッキもあったと思うのですが……。
 
 プリーストはパラディンと違ってカードを消費せずにミニオンを用意できる訳でもないため、恐らくこのカードを見かけるのはほぼ発見からになると予想します。
 そして発見から使われてメチャクチャ対処に困るだろうことも予想できます……。

コモン

ナールの欠片

 どうも、プリーストの1マナ呪文全部2マナにナーフしろの会副会長のトークンドルイドです。 

 1マナで全体沈黙は相当強力だと思います。
 マッチアップによって刺さらない試合では交換可を使えるのもグッド。
 
 これまで「意思収束」で相手の体力をバフしながら沈黙させる場面もあったため、それと比べたら雲泥の差です。
「大いなる解呪」もデッキにピン差しされることが多かったため、このカードも採用されるならそんな感じになりそうな気がします。
 ワンド職人などから持って来た場合も、刺さらない場面で交換できるのは無駄がなくて良いですね。

 まあ、グッドとか良いとか言いつつも普通に不快なカードであろうことは想像に難くありませんが。

黄昏の鎚の欺瞞者

「マナ食らいのパンサーラ」と比べたとき、ヒロパ以外でも条件を満たせるのがプリーストにおいては優秀です。
 ただ、パンサーラが半分デモハンのクラスカードみたいになっていることを考えると、このカードもそうそう使われるスペックとは言えないのかもしれません。

 普通のプリーストであれば回復に反応し、発見の1コスト「アンシェの聖職者」がありますから、ベネディクトゥスデッキのパーツとして使われるくらいでしょうね。

虚無の欠片

 一瞬、また「干満の大波」が登場したのかと思いました。

 時代錯誤に気づきバフされたシャーマンの呪文と違い、こちらは相手ヒーローも呪文の対象に選べます。
 これもまた影コンセプトの一つですね。

 ヒーローに撃てるとはいえ、1マナ1ダメージ相当のカードを使っている余裕はなさそうですし、ベネディクトゥスデッキでも使われないと思います。

おわりに

 プリーストは振り返ってみると1コストに強いカードが集まっていました。
 クエストはそんなに……と個人的には思っているのですが、面白そうなので解禁後しばらくは見かけることも多そうです。

 相手ミニオンへの対処、という点では「ナールの欠片」以外に強化パーツはもらっていないので、コントロールデッキの立ち位置は少し悪くなりそうだと踏んでいます。
 ランク戦でコントロールと当たると、というかコントロール対決になると疲れるので、できればトップメタからは退いて欲しいというのが本音ですね。
 まあ、今回もらったカードでテンポデッキを作れるとは思ってないので、コントロールがいなくなると同時にプリーストがいなくなりそうではありますが……。

 今回はこんな感じで。
 それでは。


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