新カードレビュー5回目、パラディン編です。
ミニセット追加と同時に入った「初登校の日」と「アダールの手」のナーフが致命的となり、ランク戦で見る機会はだいぶ減りましたね。
それまで去年の夏頃からずっと聖典パラディンやらパチンコパラディンやら見ない時がありませんでしたから、個人的にはもう少し休んでくれていて構わない、という気持ちです。
そんなパラディンのカードたちの強さはどうなっているのでしょう。
見ていきます。
デーモンハンター編・ドルイド編・ハンター編・メイジ編・パラディン編・プリースト編・ローグ編・シャーマン編・ウォーロック編・ウォリアー編・中立編
ミニセット編
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目次
レジェンド
いざストームウィンド
新拡張のタイトル名を冠したクエスト。
強そうNo.1
弱いワケがないのだ!
と、少し煽るような物言いをしましたが、強くはないと私は考えています。
条件はどの段階でも「1コストのカードを3種類使う」ことです。
報酬は1段階目に「ライツ・ジャスティス装備」、2段階目に「ヒロパ強化」、3段階目で「対戦中、新兵が+2/+2」となります。
最終報酬まで行けばジャラクサスのヒロパと同じだけのものを使えるので弱いとは言いませんが、1段目はもちろん、2段階目も中盤に強化ヒロパをもらってもなぁ……と思ってしまいます。
私はゲン・バクが現役だった頃に実際にプレイしたことがないので、奇数パラディンの何が強いのか、令和のカードパワーに対してそんなインパクトのあるものなのか疑問でした。
そのためここ数日、当時の奇数パラディンの動画など漁ってみたのですが、序盤からカードを消費せず展開していけるのがバクの強みだろうと感じました。もちろん新兵と相性の良いカードが存在したのも強さの一つでしょうが、パラディンの強化ヒロパは安定性がすごいですね。
現在もデッキに採用されるカードとして「ワンド職人」がいますが、あれは2/2スタッツのミニオンを出しつつ1コスト呪文を加えるため、手札消費なしで展開できるミニオンとして優秀です。
奇数ヒロパも手札を消費せずに実質2/2スタッツを出せているという点では同じと言えるでしょう。そうして手札を節約した分、軽くて優秀なカードをバンバン使っていけるのが動きとして強そうでしたね。
通常のヒロパは素出し「初級エンジニア」と言ったところでしょうか。これはヒロパもエンジニアもスタッツが貧弱すぎて2ターン目の動きとしては弱いと感じます。
そうして考えると、バクが強いというのは分かりました。
が、このクエストが強いかどうかとは別です。
クエストで強化ヒロパを手に入れられるのは2段階目。それを達成する頃にはヒロパの影響力が小さくなってくる中盤になってしまいます。
早めに達成しようとすれば手札がカツカツ、ゆっくりしていたらヒロパが力不足に……というジレンマを抱えている様に見えます。
まあ、実際の使用感は使ってみなければ分かりませんけどね。
デッキに1コストカードを大量採用するデッキを想定しているからこそジレンマを感じるだけで、聖典デッキでペン投げ野郎などを絡めてゆっくり達成することを目指すデッキだと強いのかもしれません。
騎士団長フォードラゴン
出したターンに仕事こそしないものの本体のスタッツといい効果といい、結構なパワーのあるカードではあります。
ただ、その出したターンに仕事をしない6マナというのが曲者な訳ですが……。
現在の環境では5コスト以上のカードというのは大概、急襲かドローかバーストか横並べですからね。
本体に聖なる盾が付いているため1回は効果の発動が見込めそうですが、条件自体は厳し目なのであまり活躍することはなさそうな気がします。
エピック
ライトブリンガーの鎚
なぜ顔を殴れないんだい?
ヒーローを殴れるならデモハン武器の上位互換だからですね。とはいえミニオン処理という点だけ考えればこれでも十分パラディンの中では強力な方でしょう。
ただ、武器というのはミニオン処理以外にもバーストダメージになるという点が優れたカードですので、そこを失ったこのカードは「トゥルーシルバー・チャンピオンでいい」と言われそうなカードになってしまっていることは否めません。
パラディンで自分の残り体力を気にするような戦い方をするデッキはしばらく登場しそうにないため、このカードの出番もしばらくはないでしょうね。
結構シンプルなカードなのになぜエピック? という疑問が残ります。
リン王室筆頭剣士
やれるって顔してます。
周りをハンドバフカードで囲まれつつも、「聖典も行けます」という主張を忘れないカード。
急襲を持たずとも割と優秀なスタッツをしているのが魅力的です。
また、必要なバフ量が1というのも良心的ですね。デモハンの新武器はそこのところを見誤りすぎてました。
流石に急襲聖なる盾でミニオンを処理しつつ体力5以上のミニオンを場に残せるのは強いです。
聖典デッキなど、バフが絡むデッキにはまず入ると思います。
レア
プリズム宝石細工キット
先出しされていた職業ツールですね。
先ほどのレジェンドミニオンと似たような効果をしています。
あちらと同様に効果発動が難しいので採用は厳しいでしょう。
特にこのカードは1コスト武器ということもあり、手札消費が激しく結局バフ先が手札に残らない……という事態が起こりやすいと推測できます。
貴族の乗騎
バフで聖なる盾を付与できるため悪くないです。
ただ2コストのバフカードといえば「アダールの手」が競合先として思い当たりますよね。
あちらと比べるとバフ効果と断末魔付与が強力ですが、手札消費という点ではどうあがいても勝てません。
パラディンの1コストミニオンには攻撃力1が多い(攻撃バフ1では圧力が足りない)、出てくるミニオンが1コスト相当ということを考えると、ナーフされたとは言えまだアダールの手を採用したいところです。
クラスをまたいで考えるとハンターの「衝角の乗騎」と比較してしまいますね。
あちらも聖なる盾付与と似たような効果を持ちつつ、何度でも無敵になれるためその後の盤面に与える影響力が桁外れに高いように思えます。
似たようなデッキを組むとハンターに盤面取られちゃいそうですねー、これは。
地下墓所の衛兵
「私はハンドバフオンリーでやらせてもらってます。聖典は読めません」といった感じのミニオン。
パラディンには珍しく雄叫びでダメージを与えられる、かつ生命奪取持ちという、そこだけ聞けば優秀そうなカードですが、肝心の与えるダメージに問題があります。
攻撃力と等しいダメージを与えるのに、素の攻撃力が1しかありません。
盤面に出てからバフするのでは意味が無いため、このカードを有効活用するためにはハンドバフを強いられることになります。
急襲ウォリアーのサムローでさえ「パレードのリーダー」と合わせて盤面にでてからバフする手段を用意されているのに、本当にハンドバフしか受け入れないこのカードは基本的に使われないでしょうね。
生命奪取と雄叫びダメージ自体は噛み合っているため、常にハンドバフできるようなデッキが作られたら採用もされるかもしれません。
コモン
祝福グッズ
これはクエスト用ですね。
追加効果が無く、発見できるカードもそこまで強力ではないため、クエスト以外のデッキでは見かけないと思われます。
それこそクエストの達成を最優先にするなら秘策を発見してそのまま使うでしょうが、クエストの最後に少し話に挙げた遅めの達成を目指すデッキなら、デッキパワーを下げずに1コストカードの枚数を増やすために使うのもありでしょうね。
例えばティリオンとかを見つけたら取っちゃえば良い訳ですし。
ただ、そういう使い道をしようにも聖なる盾ミニオンは1枚しか候補に現れないため実質ランダムみたいなところありますからね。使い勝手はあまり良くなさそうです。
市税
これも聖典……というか、「平等」系のカードと相性が良いですね。
使うなら聖典デッキでしょうが、聖典デッキならペン投げ野郎で十分というのが気になります。
少量回復できるとはいえ、バリューが出るのはペン投げの方ですし。
発見で取るには良いですが、全体1点は役に立たないことも多そう。
交換可も付いているため、一応ロードバロフなどを絡めて除去したいデッキで採用されるかもしれません。
アライアンスの旗持ち
強い方のハンドバフですね、これは。
3コスト2/2とはいえ、手札を消費せずハンドバフしてくれるので実際はもっと強力です。
できれば3枚くらいバフしたところですね。
呪文主体のデッキ、手札消費の激しいアグロには採用されませんが、聖典やンゾスなどミッドレンジのパラディンではかなりの力を発揮してくれる予感がします。
これで実際は弱いとなったらショックですが、個人的には期待している1枚です。
パラディン自体がそんな強くないかもしれないのは内緒。
おわりに
他のクラスと比べると強カードは少ない印象ですが、強いカードは既存の聖典デッキと相性が良いため、もしかすると復権もあり得ます。
あとはクエストの達成条件の難易度と、最終ヒロパのバリューがどれくらいかによってパラディン自体の強さが変わってきそうです。
ただ聖典デッキは飽きるほど見てきたので、個人的には別に強くならなくていいんですけどね。
それでは。